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ー既成事実はない……多分ー
糸師凛side
糸師凛:
「さみぃ……。」
(肩をすくめながら、ふと周囲を見渡す)
「そういや、
この公園横切った方が 早かった気がするな……。」
(普段通らない道を選んだのは、運の尽きだった――今となってはそう思う。
糸師凛(心の声):
「帰りが遅くなったから近道しようと思っただけだ。……なのに。」
(足元に何か柔らかい感触が――)
糸師凛:
「……んだこれ?」
(恐る恐る足元を見ると――そこには人の姿が)
糸師凛:
「っ……!?」
「チッ……邪魔だし、どっかに転がしとくか。俺には関係ねぇ。」
(そのまま通り過ぎようとした瞬間――)
(がしっ!足首を掴まれる)
糸師凛:
「ひっ……!?」
(思わず声が漏れる。足にしがみついてくるその姿は、正直リアルにホラーだった。)
糸師凛(心の声):
「貞○も裸足で逃げ出すレベル……
いや、マジで怖えって。」
(その「ホラー」は、さらに低い声で囁く。)
夢主:
「ひひ……捕まえた……。」
糸師凛:
「おいっ……離せっ!」
(腕を振りほどこうとするが、夢主の力に驚愕する)
糸師凛(心の声):
「こいつ、なんつー腕力だ……!?引き剥がせねぇ……っ!」
夢主:
「私を……そこのマンションまで連れていっ……」
(ガクッとそのまま倒れ込む)
糸師凛:
「おい、だから離せって……!」
(酒の匂いに顔をしかめる)
「……ふざけんなよ、酒クセェ……クソが。」
(しばらく全力で引き剥がそうとするも、夢主のフィジカルお化けっぷりに敗北)
糸師凛(心の声):
「だぁ、もう……クソッ!」
(肩で息をしながら、倒れた夢主を見下ろす)
「……こいつ、よく見りゃ見覚えが――。」
(夢主を改めてじっと見て、ため息)
糸師凛:
「……ゲームの作者じゃねぇか。」
「なんでこいつ、こんなとこで転がってんだ……?」
(夢主がずるりと凛から離れる)
糸師凛:
「やっと離れたか……。」
「……俺には関係ねぇし、帰るか。」
(立ち去ろうとするが――足が止まる)
(凛、じっと夢主を見てしばらく黙る)
糸師凛(心の声):
「……新作、楽しみにしてんのに。」
「できなくなったら困るだろ。」
(深いため息をついて、夢主の横に膝をつく)
糸師凛:
「……はぁぁぁ。」
(ぼそっと)
「クソが……。」
(仕方なく夢主を背負う)
間違いなく、不本意の事故だ
糸師凛:
「おい、ここで合ってんのか?」
(反応なし)
糸師凛:
「おいっ!」
夢主:
「909号室……。」
(そのままガクッと頭が垂れる)
糸師凛:
「おい、テメェ……ここオートロックじゃねぇか!」
「鍵出せ!おい!」
(夢主を揺らしながら格闘)
糸師凛:
(部屋にようやく入る)
「……おい、部屋ついたぞ!降りろ!」
(再び反応なし)
糸師凛:
「……いい加減にしろ!」
(苛立ち、夢主を激しく揺さぶる)
夢主:
「ぅゔ……!」
糸師凛(心の声):
「おい……まさか……。」
「絶対ダメだ……やめろよ、頼む、やめてくれ……っ。」
夢主:
「ゔぉぇぇぇぇぇ……。」
(凛、しばらく放心状態で固まる)
糸師凛(心の声):
「……近道なんてしようとしたのが運の尽きだった。」
「近道どころか、今日は家に帰れそうもない……。」
(肩を落としながら、ため息)
あとがき
酒は飲んでも飲まれるな。
こんな大人にはなってはいけないなと、
そう思います。