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夜中、午前0時を過ぎた頃に急に目が覚めた。


ダイニングに灯がついていて、誰かいるのだろうかとドアを覗いてみると、そこには両親がいた。


「いじめじゃないのか?」


「いじめねぇ、でも本人は違うっていうのよ」


「じゃあなんだ?」


「それが分からないって」


「はぁ? それじゃあ何の為に休んでんだ?」


「私にも分からない。本人が話してくれなくちゃ」


私は、聞いてはならないものを聞いてしまったような複雑な気分になった。


心の中では「違うよ」と否定しながら、正解は分からない。


一番複雑で曖昧なのは私だった。




次の日は休日だった。


母はこの機会を逃すまいと私に質問をしてきた。


「どうしていけなくなっちゃったの? 理由があるの?」


「……あえて言うなら、成績不良かな」


これは事実だった。


私は勉強ができない。いや違う。学校のレベルについていけなくなったのだ。


私の学校は偏差値65の県立高校だった。


英語に特に力を入れた学校だったが、あいにく私は英語が大の苦手。


毎週やる英単語400語テストと、100ページにわたる英作文のテストが本当にやりたくなかった。


そんな私が、いずれ最下位にまで転落するのは当然と言えば当然の出来事で。


私は勉強への自信を失ってしまった。

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