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「   デキナイ子    」

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「 デキナイ子 」

3 - 第3話

♥

131

2023年09月10日

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痛いなぁぁ 、、痛いなぁぁ 、、



「あいつさ 、気持ち悪いんだよ 。」


声が聞こえた 。それは後ろの席の背の高い男 。

自分が嫌っている人間だ 。

俺にだけ何故か冷たい態度を取り 、虫のような扱いを受けた 、

自分は 、生まれつきミスが多い人間だった 。

記憶力がなかった 。今日は 、小林 と 小池を間違えた 。

それで 、言われた 、「人の名前間違えるか?普通」

そう言われた 。当たり前だよな 、

でも 、分かってよ 、自分は 、人の名前を覚えられない 、

ほとんどみんな 、興味もない 、人が嫌い 、人と話すのが怖い 。

そんな中 、こんな自分が 、係の仕事として 、授業前学習を行うため 、クラスメイトの前に出て 、

声を発するなんて 、無理だよ 、

怖くて仕方がない 、みんなは見てないでしょ 、

自分がどれだけ頑張ってるか。当たり前だよね、

そんな所見てないんだもん 。

人間は見てないところは信じようとも 、信じようともしない。

自分は 、本当は怖い 。前に立つだけで 、手が震える 。それを抑えるために 、手を握っている 。

声が震えるから 、首に力を入れてる 。

前に出ると日本語が上手く話せなくなるから 、

話す前に言葉を作っている 。当たり前にみんなが出来ていることをこれは出来ない 。

自分にはみんなができることが出来ない 。



クラスには 、中国から来た男の子がいた 。

でもその子は 、日本語が曖昧だった 。

クラスからは嫌悪感を向けられていた 。

その中でも 、陽キャな男子たちが 、自分の周りでその子の暴言をコソコソ話していた 。


自分は 、それに酷く傷ついていた 。


コソコソ話す言葉は全て彼を貶す言葉だったんだ 。

暴言を彼に聞こえるように話した 。

自分の席はそいつらの前の席でもあり 、横の席でもあった 。その言葉は 、確実に耳に届く 。

その言葉が自分が言われている訳でもないのに 、

酷く傷ついた 。精神的苦痛だった 。

その言葉は 、彼には上手く伝わっていなくとも 、彼の心を抉り 、殺そうとした 。

悪口を言われている時 、いつも中一の時のトラウマがよぎる 。

軽いいじめだが 、悪口 、仲間はずれの 、怪我はしない 、でも 、何かが傷つけられていく音が2年経った今でさえ覚えている 。

初めて使ったカッターは 、今もポケットにしまってある 。

使い道は決まっていたが 、2年経った今は 、使っていない 。

使ったところで 、見られたくなかったからだ 。

日々の生活でどんどんと壊れて言った自分は 、

軽い 、パニック障害のようなものが発生した 。

それは 、給食配膳の時 、特別教室の少女達に給食を配りにいった時の話だ 。

いつものように教室に帰る時 、突然クラスが怖くなった 。分からない。自分でも何が何だか分からなくて 、下駄箱へ逃げた 。


蹲り 、誰もいないところで泣いた_________ 。


何故か苦しくて 、日々が耐えられなくなって 、

泣く日々が増えて言った 。学校にも行きたくないと心の中で何度も繰り返し唱えた 。「死にたい」

そんなことばっか考えては 、意味が無いことばかり 。

死ぬ勇気でさえ無いのに 、

人が怖くなった 。中一の時の視界と同じだ 。

全ての人が的に見える、信用出来ない。気持ちが悪い 、もうやめてください 。

先生にみつかり先生たちから逃げた 。遠いトイレの方へ逃げて、蹲って泣いた 。

もうヤダな 、気持ち悪いな 、死んでよ 、


虫が死んでる 、それだけで心が苦しくなった 。

こんな自分が 、給食を食べていいのか 、

生きていいのか 、酸素を吸っていいのか 。


自分が死んだところで死んだものは帰らない 。

その日を境に産婦人科の病院へ行かされた 。

「精神病なわけない」そう言われたあの日の両親の顔は黒く濁っているように見えた 。

怒ってるんだ  。

自分が親に相談しなかったことに怒っていた 。

そんな無茶言わないで 。自分にはそんなことできないから。

病院では 、亜鉛が足りないと言われた 。薬を出され 、それで終わった 。でも 、その薬を飲んでも 、

治りはしなかった 。精神病だと言いたい訳では無い 。事実は事実だ 。

もう治らない 。過去は 、記憶に残ったものは 、完璧に消えることは無いんだよ 。




いずれ 、夏休みが近づいてきた 。

実力テストに向けての努力をして、小説を書くための調べ物をして 、日本語を学んだ 。

みんながまた 、「良かった」そう言ってくれるのを期待して 。楽しんでもらえるために 、





私の小説を 認めてもらうために








でもそれは無駄な抵抗だった 。












ばかじゃん 、自分の未来をしててまで 、



親に怒られてまで 、



趣味を優先するのは  、馬鹿  なんだよね 、?




そうだよね 、?













ぱぱ  、まま  、












馬鹿な娘で  、ごめんなさい  、








それでも 、私  、小説が好き  、

















ここは  、私の家よりも 、学校よりも  、









  居

      心

           地

                 が

                       良

                             か

                                    っ

                                           た

                                                    。 







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コメント

16

ユーザー

いきなり小説の話出てきてびっくりした瞬間 「私の小説を読んでもらうために」 って泣かせに来てるやん、、 ほんとにびっくりした、 ここあちゃん私も人前に立つと声が震えちゃうんだよね そういう時はいつも 「私が応援してるから 大丈夫だよ失敗しても」 って言う言葉、転校しちゃった親友の言葉を思い出してるよ〜アニメのキャラみたいなセリフだよね ほんとにかっこいい 、、

ユーザー

やばい、自分の思考が怖い。 途中でここあちゃんと繋がってたら面白いな〜って思いながら読んでたらまさかのここあちゃんの体験談だった。 ここあちゃぁぁん!!!!!、、そんな辛い過去があったなんて知らずにいっつもコメントしたりらいんしてた自分に腹が立ってきました。 私も人前に立つと言葉が詰まってでてこない笑 親に怒られた時なんかなんて言うか頭の中で探ってるくらいだからね笑 今まで辛かったよね、気づけなく

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