続き
桃時「ふわぁ、今何時?」
雨花「おはよう!桃時ちゃん。もうすぐ十二時だよ!」
桃時「あんたちゃんと寝たの?今日は班行動もあるのに……」
雨花「大丈夫!ぐっすりだよ!」
桃時「まぁいいわ。早速準備しなきゃ。朝食……というより昼食を食べないと」
雨花たちは準備を始める。
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兎白「おはよう。雨花、桃時」
雨花「おはよう〜兎白くん」
桃時「おはー。あれ?紅蓮先生は?」
生徒たちは「TSLハイスクール」の食堂にて食事をすることになった。
雨花たちはご飯を食べながら会話する。
兎白「それが俺が寝る時にどこかに抜け出してしまってそれっきりなんだ」
桃時「はぁ……面倒なことを……」
雨花「そこら辺にいるんじゃない?」
桃時「あいつ、教師失格ね。生徒たちの見本になるのが先生なのに……はぁ……」
雨花「でも今更紅蓮先生をお手本にしようとは誰も想わないんじゃない?」
桃時「確かに」
兎白「後で探しに行こう」
食事を終えて、雨花たちは「TSLハイスクール」の校門前に集まった。しかし……
桃時「さっきから想ってたけど、妖怪たちいなくない?」
兎白「確かに……」
雨花「…………ここにいないだけなら良いけど」
桃時「どういうこと?」
「皆々様、おはようございます。今日は午後三時まで班行動。午後七時まで自由行動という予定でしたが、」
「「皆様にはゲームを挑んでもらいます」」
「ゲーム?」「何かのサプライズかな?」「どんな奴だろう」「楽しみだな!」
桃時「…………ゲーム?」
兎白「どんなゲームなんだ?」
「簡単ですよ。皆様には「この生き物たち」を救出してもらいます。」
大天使が指をカチンと鳴らすと、テレビが出てきた。そこには……
桃時「あれって……!」
兎白「あれは……」
雨花「はぁ……こうなるのか」
鎖で縛られた妖怪たちが映っていた。
「この生き物たちを救ってもらいます。彼らが捕まっている場所は、旧生徒会室。この学校の最上階の奥の部屋です。あなたたちには彼らを解放し、学校を脱出してもらうというゲームをしてもらいます」
「妖怪?」「「黒い彼岸花」たちが署名やってた奴だな」「俺も署名したわ」「妖怪たちに俺別に恨みとかないけど……」
「あなたたち生徒の中から、代表者を決めてもらいます。その方たちに探しに行って貰いましょう」
桃時「もういい。もう分かった。この後の展開は……」
兎白「腹を括るしかないな」
雨花「えぇ〜マジでやるの?」
生徒たちはゆっくり振り返り、雨花たちをみる。そう、雨花たちを。
そして、雨花たちの元に飛び移る大天使。
「ふふっ、決まりですね。……あなたが「黒い彼岸花」ですか。お噂はかねがね聞いております」
雨花「まるで初めて知ったかのような言い方ですけど、わたしが「それ」だって最初から気づいてましたよね?」
雨花は不敵に笑う。「何も映っていない目」で。
「あなた方は、妖怪と共存したいのだとか。そんな事しなくても悪い妖怪は排除することで、世界を浄化してしまえば良いのでは?どうして無理しなくてはいけない方法を取るのです?」
雨花「……その答えが何であれ、今のあなたはその答えを知ろうとしない。言ったところで時間の無駄です。早くゲームとやらを始めましょう」
桃時「あんたたち、変な心理戦してないでサッサっと始めるわよ」
兎白「あぁ、妖怪たちが可哀想だ」
天使は飛びながら言う。
「では、始めましょう。今ここから始まります!これからあなたたちには様々な試練が待ち受けます。その試練があなたたちを正しく浄化してくれることでしょう。さぁ!やりなさい!!」
そして、雨花たちは構内の玄関に瞬間移動させられた。
雨花「めんど……」
桃時「それな……」
兎白「面倒くさがってる場合じゃないぞ!早く妖怪たちを……」
ガオオオオ!!!!
桃時・兎白「!?」
雨花「あぁ、あれじゃない?」
雨花の指さす先には……
桃時「あれって……!!」
「「ケルベロス!?!?」」
雨花「妖怪や天使や悪魔がいるんだから、いてもおかしくないよね」
兎白「冷静だな。雨花」
桃時「いや、あんたたち何落ち着いてんのよ!!逃げるわよ!!」
桃時に言われ、雨花たちは逃げた。しかし……
雨花「このまんま逃げ続けても、妖怪たちの元に行けない……なら……!」
雨花は、玄関にあった傘を使って、ケルベロスの顎を下から突いた。
ガオッ!!!!
雨花「今のうちに二人とも階段に入って!」
桃時・兎白「えぇ!・あぁ!」
雨花も階段に入り、ケルベロスから逃げることが出来た。
雨花「じゃあこのまま、階段を登ろう」
桃時「もう何なの……どうしてあいつらはこんなことすんのよ!」
兎白「分からないなぁ……」
雨花「あの大天使さん、「浄化」がどうとか言ってた。妖怪を排除することで世界を「浄化」するって。つまり、勧善懲悪かつ独善的な思考を持ってる可能性が高い。だって、「妖怪」が悪だって決め付けてるし、自分たちのしていることを正しいと信じ込んでるし……」
兎白「かなり手強そうだな……」
桃時「そういうタイプめちゃくちゃ苦手」
「あの男、中々の美男子ね」「あなた、私たちの仲間に入らない?」
桃時・兎白「!」
雨花「…………」
姿を表したのは、二人の天使だった。
「ねぇそこの男の子〜私たちと一緒に過ごさない?」「私たちは絶対正しい。そんな存在と一緒に一緒にいられるんだから光栄に思ってね!」
兎白「俺のことか?」
桃時「でしょうね」
兎白「俺はあなたたちとは一緒にいたくない。」
「そう。なら……」
「「あなたもあの妖怪どもと一緒に排除してやる!!!!」」
天使たちは雷を下ろしてきた。
桃時「もう!!何なの!?!?猛獣が出て来たり、雷が出てきたり……!!!!どうしろってのよ!!」
兎白「俺が引き受ける!!この中で自由に筋肉を動かせるのは俺だ!!筋肉を硬直させれば雷を防御することが出来る!!」
雨花「そんなことしたって肉の形が保たれるとは限らないよ!!」
兎白「でも、俺がやる!!俺は証明しなくちゃいけないんだ!!」
「「この天使たちより桃時と一緒にいた方が楽しいんだってことを!!!!」」
雨花「ぷっ……」
桃時「……はぁ!?!?」
兎白は、雷の攻撃を一点にまとめた。そして……
兎白「今だ!雨花、桃時!ここは俺が引き受ける!!」
雨花「オッケー!桃時ちゃん!行くよ!!」
桃時「え、えぇ……」
雨花は、桃時を抱えて次の階段に走っていった。
「くそっ……行かせてしまった……」「次にこいつらが降りてくるまでここで踏ん張ろう」
兎白「お前たちの相手は俺だ。一点に集中させた方が良いぞ」
「ふん、その一点集中のおかげでお前はボロボロになったじゃないか」「そんな体で闘えるのか?」
兎白「やるしかないんだ……」
「「桃時を守るために!!!!」」
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桃時「あいつ、大丈夫かしら……」
雨花「大丈夫じゃなくなったら、天使たちの力を使って無理やりにでも回復させるから大丈夫」
桃時「あんたしれっと恐ろしいこと言うわね。結構割と」
雨花「来るよ」
桃時「え」
天井から雲が現れ、そこから一人の天使がやってきた。
「はっはっはっ!お前らが妖怪なんぞと共存したがっている若人たちだな!!」
雨花「また天使かぁ」
桃時「いい加減にして欲しい……」
「お前らには今までとは違った試練を受けてもらう!!!!」
桃時「声デカ……」
雨花「試練って?」
「それは……」
「「これだ!!!!」」
天使が差し出してきたのは……
桃時「数学の問題……?」
雨花「あぁ……」
「お前ら三人のうち二人は体力しか能のないバカ!!!!もう一人は体力すらない無能!!!!そんな奴らにこの問題が解けるわけない!!!!我がアポロン様の名のもとに!!!!」
桃時「はいこれ」
「ん?何だ」
桃時「だからできたよって」
「何を馬鹿な……え!?なぜ解ける!?!?」
雨花「まぁ桃時ちゃん数検一級保持者なんで……」
「何!?」
桃時「誰が役ただずですって?」
桃時は笑顔で天使に圧を与える。
「ふ、ふん!まだ問題は残っているんだ!!!!解き終わるまで通さな……」
桃時「じゃあ雨花。こいつはここに引き留めておくから行ってら〜」
雨花「はぁーい」
こうして、雨花は、次の階段を登った。
「何を勝手に通っている!?!?通さないぞ!!!!」
桃時「まぁまぁアポロンだがホカロンだが知らないけど、崇拝して自分の信じたものが必ずしも間違いないとは思わないことね。自分の思い込みが刃を向くこともあるんだから」
「じゃあ」
「「次の問題、くれるかしら?拡声器さん?」」
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雨花「…………やっと最上階……この奥か」
「まさか本当にここまで来るとは想わなかったぞ。「黒い彼岸花」」
雨花「あら大天使さん、さっきまでの物腰柔らかい態度はどこに行ったんです?」
「やはり、あの対応は疲れるのだ。今回まで様々な教師や生徒を買収し、こちら側に貸しを作る状況を作りあげた。そうすることで、こちら側とお前たちの学校を集結できると想ったからな。そうすれば……」
雨花「徐々に日本という国を支配できる……と」
「支配なんかしない。「浄化」するためにあえて管理下に置くのだ。当たり前の行動だろう」
雨花「あなたたちの力の本文は「浄化」……なんでしょ?それを管理下に置いた者たちに行うってことは「支配」と変わりないよ」
「貴様らは、人間らしく弱く惨めだ。生き方も滑稽で醜悪。妖怪たちとの共存なぞ、行うとする事そのものも間違っている。なんて人間くさい。薄っぺらい優しさだけ掲げるなら、黙って我らに「浄化」されろ」
すると、大天使が杖を思いっきり雨花にぶつけようとした時、
雨花「…………」
「くっ……たかが傘なのにどうして折れぬのだ……」
雨花は先程から持っている傘で攻撃を防いだのだ。
雨花「さっきからあなたの言っていることはわたし個人的に言わせれば、全然違う」
「何……?」
雨花「人間らしさとか人間くさいとか言ってるけど、人間らしさとは本能なんだよ。食欲、睡眠欲、物欲、性欲。他にも沢山だよ。人間が持っている本能。その本能が人間らしさ。優しさや憎悪、憐れみ、残虐さ、弱さ、強さ。これらは人間が後から身につけるもの。人間が本来持っている能力。それが本能であり人間らしさなんだよ。あなたの言っていることは自分たちにとって都合の悪い感情を悪く言ってるだけ。人間の感情を知ろうとしてないだけ。」
「では、人間くさいのが良いと言うのか!?」
雨花は杖をはねかえす。
雨花「それも違う。人間くさいのが良いと言うけれど、人間くさい部分だけを抜き取って、いざ外に出れば、「性格が悪い」「性根が腐ってる」
とか言われる始末。人間くさい部分なんてその程度のもの。だからみんなそれを隠して生きてる。本能を誤魔化して、感情に摩り替えて。生きていくには人間らしさなんて捨てないとやっていけないんだよ。」
「「それが人間なんだよ」」
雨花は、黙って大天使をみつめかえす。
その目には、光も闇もなく、ただ「何もなさ」が広がっていた。
「それが本当にそうだとしたらますます意味が分からない。どうしてそんなに余裕が無い生き物なのに、妖怪なんぞと共存したがる?」
雨花「そんなの……」
「「救われたいからだよ」」
雨花は胸に手を当てて言葉を紡ぐ。
雨花「人間も妖怪も種族に関係なく、傷つけあって、傷つけ合い続けてる。誰も傷つけるという行為を止めることは出来ないし、そんなことしようとするなんて馬鹿でしかない。傷つけるのも傷つけることのないようにするのもどちらも馬鹿げた行為だよ。でも……」
「「それが良いんだよ」」
雨花「傷つける、傷つけたくない、傷つけられる、傷つけられたくない。本能は感情に支配されることもある。これらの感情に支配されて本能的に動く時、それも人間らしさと言える。それを妖怪も持ってるんだよ。つまり、わたしたちが傷つき、救われたいと想うように、妖怪も傷つき、救われたいと想ってる。なら、共存だってできるはず。そして共存する方法を考え続ける覚悟をわたしたちはしなくちゃいけない。だからその覚悟を今持とうとしている人たちの邪魔はするもんじゃないよ。「正しい」の作用を押し付けると「間違い」と同じ内容の副作用を生む。そこが良くないところなんだよ」
雨花は、人間のはずなのに地響きが起きている。
「違う……違う……違う……違う……!!!!我らは邪魔などしていない!!!!我々は絶対!!!!絶対!!!!正しいんだ!!!!皆「浄化」されるべきなんだ!!!!それで良いんだ!!!!その「浄化」ができる我々が一番なんだ!!!!」
大天使が地震を起こす。辺りに霧を起こし、雷を起こし続けている。しかし、雨花は至って冷静に大天使に向かう。
雨花「どれだけ人を傷つけたとして、それが許されなくても、許さなくても良い。ただ一緒にいるだけ。ただ隣に一緒にいて、一緒に過ごす。その日々で少しずつ少しずつ、自分たちの知って欲しいことを周りが知ろうとする。そうしていくことで」
「「救い合うことができるかもしれないから」」
雨花は真っ直ぐ大天使をみる。
雨花「正しいとか間違いとかそんなものに小分けして自分を追い詰めちゃダメだよ」
「何?何だと!!!!????この世は全て正誤でできているんだ!!!!」
雨花「そんなことないよ。正しいにも間違いにも小分けなんて出来ないものだってある。例えば……」
「「自分の信じるものへの意志の強さ……とかね」」
雨花に小さく微笑む。
「なっ、なっ……!」
大天使はたじろいだ。
そしてようやく分かった。
信じて良いのだ。自分の力を。
自分の力の強さを。
信じて良い。でも、正しいと信じ込むのが良くない。この力が必ずしも全ての人にとって善ではない。
そして、お互い自分たちの傷つけた、傷つけられた事実を抱えたままでも、許されなくても良い。許せなくたって良い。
そうやって救い合おうとしている者たちを踏みつけにしてはいけない。
雨花はそれが言いたい、と。
そして大天使は想った。
「我々も……できるだろうか……」
雨花「何が?」
「…………我々も、本当に今更だが、共存できるだろうか……」
「「救い合えるだろうか」」
大天使は地面に手をついて、瞼をきつく閉める。
図々しい話だ。雨花たちの学校を支配し、日本を占拠しようとした。自分たちの力で。なのに、今更「救い」の権利なんてない。
雨花「……「救われたい」じゃなく、「救い合いたい」なんだね」
「!」
雨花はゆっくり歩き、大天使の背中の翼を触る。
雨花「できるよ。救われたいと望まずにはいられないから、誰かにもたれかかりたいとそう想わずにはいられないから。そうやって、何かを願う限り、あなたたちは救われる対象だから。それに」
「「あなたたちも誰かを救えるよ」」
「!、…………ふん。綺麗事ばかりだな。「黒い彼岸花」はそういうのは嫌いなのではなかったか?」
雨花「あはっ!大嫌いだよ。でも、綺麗事も磨いて磨いて磨き続ければ、それはきっと孤独を感じて、誰かが気づければその気持ちが愛しさに変わっていって、そんな綺麗事でも誰かを救えるんじゃないかなって想うから。だから無駄とは想えないな」
「……そうか」
「では、早く妖怪たちの元へいけ。お前を待っている」
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雨花「あれ?他の生徒たちは?」
雨花は急いで妖怪たちを解放後、桃時、兎白の元に戻ってきた。
兎白「それが俺たちは天使と闘ってたんだが、急に動きが止まって立ち去って行ったんだ。最上階にはシャッターがかかってたから、仕方なく校門の方へ行ったら……」
桃時「あいつら全員ロサンゼルスの街に遊びに行ったんですって…………置き手紙があったわ」
雨花「わたしは妖怪さんたちを解放して、することがなくなったから、こっちに戻ってきたんだけど……」
兎白「天使たちはどうだった?」
雨花「自分の気持ち発散出来たみたいで、壊れた校舎を元に戻すって〜」
兎白「そうか。それはy」
桃時「何が良いのよ!!こっちは勝手に押し付けられて、あいつらはスタコラサッサとロサンゼルス観光してんのよ?!?!ふざけんじゃないわよ!!」
雨花「まぁでも、明日もあるし!」
桃時「明日は帰る日だから、明日逃したらもう遊びに行けないわね」
兎白「明日絶対デートしような。桃時」
桃時「////えぇ」
雨花「ねぇ!なんかあそこ人だかりできてない?」
桃時・兎白「え?」
雨花たちが向かうと、そこには……
雨花「ぐふっ……」
兎白「これは……」
桃時「…………」
「「紅蓮先生!」」
校門のすぐ近くでズボンとパンツがズリ下げられてる男は、紅蓮先生だった。
兎白「そういえば俺が闘った天使によると、先生たちには睡眠の魔法をかけられていたらしい。きっとその影響で先生も寝てるんじゃ……?でも何でこんな姿に……」
雨花「周りの人に聴いてみよう」
ここから少し英語で話している前提で進みます。
兎白「何かあったんですか?」
「実は、この辺には大きな番犬が住んでいると言われていて、その番犬に襲われたんじゃないかって言われてんだ」
兎白「…………だそうだ」
雨花「大きな番犬って……」
桃時「もしかして……」
三人の頭には先程闘ったケルベロスが浮かんだ。
雨花・桃時・兎白「(絶対不審者だと想われて襲われたんだ・のね・だな)」
その後、睡眠から覚めた紅葉先生に叩き起こされた紅蓮先生は、想いっきり顔面パンチを食らわされて、決して夜中に抜け出そうとは想わなくなったそうな。
紅蓮「しくしく」
桃時「アタシたちが闘ってる時に呑気に寝てんじゃないわよ!!」
紅蓮「ひぃ!すみません……」
【まだ少し続く】
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