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高尾家のほのぼの日常

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高尾家のほのぼの日常

4 - どっちが本当のパパ?〜釈明編〜

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2025年06月05日

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夜、仕事を終えた颯斗が玄関のドアを開けると、リビングからぴょこっと顔を出した△△が走ってくる。



「パパー!ビデオこわかったー!」






開口一番それ!?と、思わず笑いながらも颯斗はしゃがんで△△を受け止める。






「ちょ、え!?こわかったの!?俺!?うそでしょ!?」



「うん!パパ、めがこわいの!こうしてた!」








と言いながら、△△はMVの中のキメ顔をちょっと誇張して再現。

目をぐっと見開いて、眉を寄せて、まるで鬼でも見るかのような顔。








「うわ、それ俺!?マジで!?ちょっと待って、心外すぎるぅ〜〜〜!」








玄関先で膝から崩れ落ちる颯斗。

ママはリビングのソファからそれを見てクスクス笑っている。







「だってMV見せたら、ガチでビビってたんだもん。『パパこわい』って抱きついてきたんだよ〜」



「えー、なんかそれはそれでちょっと嬉しいけど……!いやでも俺、こわがられるのは違うな!?あれは演出!お仕事モードの顔だよ〜!!」







颯斗は子供を抱っこしながら、ひとつひとつ丁寧に説明を始める。








「まずね、MVっていうのは、パパが“かっこいい”をがんばって見せる場所なの。こわいんじゃなくて、かっこつけてるの」



「ふーん……でも、こわい」



「即答!!笑 じゃあ、パパは今こわい?」



「ううん!いまはにこにこだから、こわくない!」



「そうそう、それ〜〜!それが本物のパパです〜〜〜〜!!」



めっちゃデレデレに頭をなでながら、ふたりでぎゅーっ。

ママはその光景を見ながら、スマホでパシャっと1枚。

颯斗のトークに後で載せる気満々。








「じゃあさ、今度のMVは△△が笑ってくれるような、やさしい顔のやつにする?」



「うん!ぱぱはにこにこして!」



「了解いたしました、監督!!次からオーダー通りで!!」







そのままリビングに移動して、颯斗は着替えもせずに△△とクッションでごろごろ。

ママはキッチンでその様子を見ながら、幸せそうに小さくため息。






“こわがられてちょっと凹んでたくせに、

最後にはいっちばん甘やかしてるの、やっぱパパだなぁ”






そんなふうに思いながら、次のごはんの準備を始めるママ。







今日も高尾家、甘々で平和な夜です。

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