???「じゃあ帰ろっか」???「うん」
帰ることを提案したのは、「小春」、それにうなづいたのは「海音」だ。今日も今日とて一緒に帰る二人。
小春「ねぇ、折角だしどこか寄り道してかない?」
海音「良いよ。どこに行くの?」
小春「海音ちゃんはどこか行きたい場所とかある?なかったらおれが決めるよ」
海音「うーんじゃあ……」
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小春「まさか……」
「「ゲーセン!?!?」」
海音「うん。前々から行きたかったんだけど、今までずっと勉強づくめの毎日で、瑠璃兄の家に来てからも気を使っちゃって、ゲーセンに行きたいなんて言えなかったし……紅緒と来れば良かったんだけど、紅緒騒がしいところ苦手だから……」
小春「なるほど!じゃあ早速遊ぼうか!」
海音「うん!」
海音たちは、シューティングゲームやエアホッケー、カートゲーム、モグラ叩きなどなど様々なゲームを行った。
小春「楽しかったなぁ。海音」
海音「……!、うん。ふふっ」
小春「どうしたんだ?」
海音「だって……名前呼びが」
小春「え?……あっ!ごめん!」
海音「もういいよ。呼び捨てで」
小春「そ、そうか?ありがとう!」
海音は遠い目をしながら呟いた。
海音「こんな風に友達とお出かけできる日が来るなんて想わなかったな」
小春「友達……」
海音「…………いつか恋人とか家族とかと来てみたいな」
小春「え?」
海音は首を左に向けて小春から顔を隠す。しかし、耳まで真っ赤だ。
小春「…………海音」
海音「…………何?」
小春「おれ、海音を保健室でみてた時、寝言で家族のこと言ってて、どうにかして海音のお母さんのことどうにかできないかっていう気持ちもあったんだけど、それよりも先に、家族のことこんなに想える、しかも苦しい想い出もあったであろう家族のことをあんなに大切にできる海音のこと……ただ……ただ純粋に……」
「「可愛いなって想った」」
海音「!」
小春「おれ、海音が好きだ。だから……」
「「付き合って欲しい……です!」」
小春の顔は真っ赤だ。小春は目線を下に向ける。とてもじゃないが、海音の目なんてみてられない。
小春の精一杯の告白……
返事は……
海音「私のこと可愛いなんて言ってくれるの小春くらいだよ」
海音は、小春に抱きつく。
海音「うん。分かった」
小春「!!!!」
小春も海音に抱きつくのであった。
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紅緒「それでどうなったんですか〜〜?」
海音「絶対紅緒、こうなるのみ込んでやってたでしょ」
???「おぉ!二人とも!どうしたの?」
紅緒と海音が話をしているところに、通りかかったのは「雨花」だ。
紅緒「雨花さん!こんにちは!」
海音「こんにちは」
雨花「ハイハイこんにちは!でぇ〜?何の話?」
紅緒「実は……」
雨花「えぇ!?小春くんと付き合ってるの?」
海音「雨花、小春のこと知ってるの?」
雨花「少しね」
海音「そうなんだ」
紅緒「話変えますけど、純粋にお互い満更でもなさそうだったからあえて離席して応援してただけですよ〜」
海音「はぁ……全く」
紅緒「でも、これでようやく、他人と深い関係になることが出来ましたね」
海音「…………そう、なのかな」
雨花「少しずつ少しずつ、分からないのならお互い知ろうとすれば良い。決して、人は人を理解することはできない。でも、知ろうとすることは出来る。知ろうとするという行為は、分かろうとする行為だから。理解は分かってるって思い込んでるってこと。だから知ろうとすることはとても大切なこと。そうしていくうちにゆっくりゆっくり自分を、相手自身を、お互いにとって必要な存在なんだって知ることが出来る。だから今、分からなくても大丈夫だよ。分かるまでたっぷり時間をかけて良いんだよ」
海音「……!、うん!」
紅緒「…………雨花さん」
雨花はニコッと笑い、紅緒も海音もくすくす笑う。木の葉が太陽にサラサラ靡きながら照らされる。その中一つの教室では女子たちの笑い声が聴こえるのだった。
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