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実弥は少し焦れて、低く囁くように言う。
「……まだ、わかんねぇか?」
「そーなんだねー」
「…っっ、またそれかよ!!!
“そーなんだねー”じゃねぇんだよ、バカ!!」
頭抱えてしゃがみ込み、地面に向かって小声で「なんで伝わんねぇんだ…」とぼやく
「……いいか雪。
オレは今、人生で一番ちゃんと言ったんだぞ?
あんだけはっきり言ったのに “そーなんだねー” で流されるとか……
心臓に悪すぎんだろ。」
立ち上がり、諦め半分・愛しさ半分のため息。
「……もう一回言うぞ。
雪、オレはお前が好きだ。
ずっと、そばにいたいと思ってる。」
手を伸ばして、そっと雪の頭をぽんと押さえる
「……これでも“そーなんだねー”で終わらせんのか?
ちゃんと、雪の言葉で返してみろ。
今度は逃がさねぇからな。」
「よく言えたね」
「……は?」
私は、後ろを指差す。すると後ろにいたのは――
伊黒「…………」
腕を組みながら、冷たい目で見てくるのは
蛇柱の伊黒小芭内だった。
首には、白蛇の鏑丸がいる。
実弥「……お、おま……っ、なんで居んだよ伊黒ォ!!!!」
実弥は全身ビクッとして一歩後ずさる。
伊黒「……人の背後で好きだのなんだの、堂々と言ってんじゃない。
蛇が照れるだろうが。」
実弥「照れてんのはオレだわ!!
てか盗み聞きしてんじゃねぇ!!」
実弥は顔が真っ赤のまま雪の前に立って伊黒から隠す。
実弥「雪!
おま……なんでよりによって今指差すんだよ!!
言っただろ、今のは人生で一番勇気出したって!!」
伊黒はじっと見たまま言う。
伊黒「……続きをどうぞ。」
実弥「無理だわァァ!!!!」