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狩り手

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狩り手

33 - 第33話 特権で

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2024年12月17日

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夜の街、冷たい霧が辺りを覆う中、渋谷は路地裏に立っていた。

その鋭い目つきはまるで獲物を狙う猛禽のよう。彼の手には一本の大ぶりな鎌。通称「死神のカマ」が握られている。

「…あいつ、どこだ?」

狩人がこの近くにいるという情報を得た渋谷は、単独でここまでやってきた。

「おいおい、そんな怖い顔すんなよ、渋谷くん。」

軽薄な声が背後から聞こえる。

振り返ると、薄汚れたコートをまとった狩人が、街灯の下に立っていた。

その顔には余裕の笑みが浮かんでいる。

「お前みたいな真面目なやつが、わざわざ俺なんかを追いかけてくるなんてねぇ。」

狩人はポケットに手を突っ込んだまま、のんびりと歩み寄る。

「俺の嘘に踊らされるなんて、狩り手も落ちたもんだ。」

渋谷は狩人を一瞥すると、冷たく言い放つ。

「…その口、叩けなくしてやる。」

渋谷が地面を蹴った瞬間、狩人は笑いながら後退する。

「おいおい、そんなに焦るなよ!」

狩人は後方に飛び退きつつ、路地の壁に手を触れる。

「ここは俺の基地なんだぜ!」

すると、突然壁が崩れ、中から無数の鉄棒やガラクタが飛び出してきた。まるで意志を持ったように渋谷を狙い、襲いかかる。

「これは嘘だ! でもな、お前が嘘だと思っていないなら、嘘じゃなくなるんだよ!」

狩人の異能「嘘を現実にする力」が発動している。

渋谷は冷静に、飛び出してきた鉄棒を鎌で次々と弾き返す。

その動きは素早く、的確で無駄がない。

「…くだらない手品だ。」

渋谷の声は低く、冷徹だった。

「お前、本当に冷たい奴だな!」

狩人は高笑いしながらさらに後退する。

「知ってるか? お前の仲間、全員俺に裏切られてんだよ!」

彼は挑発的に言い放つ。

渋谷は一瞬、動きを止めた。

だが、その目には微塵も動揺の色はない。

「…その嘘、信じると思うか?」

静かに一歩を踏み出す渋谷。

狩人はそれを見て、眉をひそめる。

「つまらねえな。もっと驚けよ!」

渋谷が距離を詰めると、狩人は慌てて別の嘘を叫ぶ。

「俺は不死身なんだ! お前の攻撃なんか効かない!」

その瞬間、狩人の体が光を放ち、まるでどんな攻撃も無力化するようなオーラに包まれる。

「どうだ、これでお前には俺を倒せない!」

だが、渋谷は淡々と歩みを進める。

「お前が不死身だ? そんなもん、関係ない。」

渋谷の鎌が大きく振り下ろされる。狩人はそれを見て慌てて叫ぶ。

「嘘だ、嘘だ、嘘だああああ!」

しかし、渋谷の鎌は狩人の体に直撃。オーラは粉々に砕け散った。

狩人は地面に崩れ落ち、恐怖に震えている。

「な、なんでだ…俺の異能は絶対だぞ…!」

渋谷は彼を見下ろし、冷たく言い放つ。

「嘘に頼るだけの奴に、本当の力はない。」

狩人は言葉を失い、気を失ったように動かなくなった。

渋谷は倒れた狩人を背負い、静かに歩き出す。

「港が聞いたら、こいつの話を全部信じるんだろうな…」

渋谷はため息をつきながら呟く。

その先に待つのは、狩り手たちとの再会。

そして、さらなる戦いの始まりだった。

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