注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・ciくんが幼児です。
・愛され(過保護)要素が含まれますが、腐向けではありません。
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仲の良い隣国の総統が亡くなった。
それにより、grは葬式にやってきていた。
詳しく言えば、護衛にzmが着いてきている。
葬式が終わり、会場の外へ出る。
冷たい風は、grの髪をくすぐった。
すると、会場から1人の小さい男の子とその手を乱暴に引っ張る男が出てきた。
いつもなら、興味を持たないgrだが、その男の子のまるでロボットのような雰囲気に、目を取られた。
男の子は、大人の言うことに肯定しかせず、乱暴に扱われていた。
服はボロボロの白い服で、頬には手当されずに放置された傷がいくつも。
それなのに、痛いとか嫌だとかも言わず、ただただ大人に従っていた。
grは、そういう上下関係が嫌いだった。
zmは、帰りの車の手配を頼んでいて近くにいない。
となれば、grは好き勝手に動く男だ。
大人と大人の会話を聞きに、少し近寄った。
「なあ、どうするよ。こいつ。」
「知らないよ、総統様が勝手に拾ってきたんだし…。本当に勝手だよね。拾ってきたくせに、ろくに世話もしないで兵士達に頼んでさ。」
「うん。兵士達も気に入らないからってこいつを虐めて…。でも、だからといって俺らは助けなかったけどな。巻き込まれたくないし。」
「…捨てる?ほら、あの売地とか、それとも孤児院とか。」
「そうするか。こいつ、いらねぇし。」
あの面白い話を沢山持っている隣国の総統。
面白いからgrは気に入っていたが、どうやら随分とネジ外れのやつらしい。
理由もなく勝手に拾ってきた子供を兵士に押し付け、その子供が虐められてたり奴隷のような立場になっても助けない。
grは、はあとため息をついた。
そして、ちらりと子供の方を見る。
子供は無表情で立っていた。
だが、ふるふると震えていた。
grは覚悟を決めた。
なにって?
勿論、tnに叱られる覚悟さ。
gr「私が育てよう。」
「えッ…って、gr総統!?」
「え、あのW国のッ…!?」
gr「ああ。こいつが気になってな。名前はなんと言う?」
子供は小さくgrを見つめた。
重い前髪のせいで、瞳はあまり見えない。
「この子はciです、でも、本当にいいんですか!?この子なんか…。」
gr「ああ、この子だからだ。」
grはciをゆっくり抱き上げた。
煙草や、鉄のような、変な匂いがする。
風呂にも入れさせて貰ってないのか。
gr「私はgrだ。よろしく頼む。」
子供はきょとんと首を傾げた。
zm「…え?」
zmも同じく首を傾げた。
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em「…えっと、それでその子どうするんですか。」
gr「だから、育てるんだぞ。」
帰りの車では、謎の雰囲気が漂っていた。
運転するem、そして助手席に座りながら後ろを見るzm。
後部座席では、grがciに毛布を掛けたり頭を撫でたりと愛でていた。
zm「いくらなんでも無責任ちゃうか。」
その言葉に、ciがびくりと反応した。
grは咄嗟にciの耳に手を当てて、zmを見る。
gr「この子の前で、そういう話をしないでくれ。悲しませてしまう。相手は子供だが、辛い思いを当たり前のように受けてきたんだ。」
zm「せ、せやな…すまん。」
em「…。」
grは耳から頭に手を動かして、また撫で始めた。
gr「ええと、ciだったか?ci。彼はzm、でこっちがemだ。悪いやつじゃないぞ。」
こくりと頷く。
grはそれに満足そうに笑顔を出した。
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tn「なんでやねん。」
会議室では、grが正座をしていた。
その隣で、ciがgrの腕に抱きついている。
kn「なんや!!隠し子かいな!?はっはっは!!!」
ut「grちゃんにそんな秘密が!?」
きゃーっと騒ぐ2人に、ciが怯えていた。
gr「お願いだ、ちゃんと世話は私がやる!!」
tn「…相手は子供だぞ。こんな危ない所にいちゃダメや。」
gr「…でも、この子を1人にするのはダメだ!!それは、なんか私が負けたようになる!!!」
tn「はあ…。」
grは、ciを抱き締めてtnに語った。
shp「grさんはいいですけど、その…ci?、ciの意見はどうなんすか。」
os「確かに。ciくんはどうなん?」
ciはきょろきょろと見渡した。
gr「どうした?喋れないのか?」
しゅんと俯く。
grは頭を撫でた。
gr「大丈夫だ。喋ってもいいんだぞ。」
すると、小さく口を開けた。
ci「…ぼ、く、いたいの…なら、だいじょぶ。」
その発言に皆がぽかんと困惑する。
gr「痛いの?痛いのはないぞ。」
ci「…?じゃあ、えっ…と、け、る?」
gr「蹴るなんてことする訳が無いだろう。」
ci「…、じゃあ、な、なぁに、?」
tn「もういい、喋るな。分かったよ。」
tnがしゃがんで、ciの頭をぽんっと触れた。
tn「ここにいてええよ。ただし、仕事の邪魔はしないこと。約束やで。」
こくりと頷く。
rb「じゃ、会議終わりでええか?」
tn「うん。」
会議室からぞろぞろと出ていく。
grは嬉しそうにciの手を取った。
gr「これから、家族であり仲間だ。よろしくな、ci。」
ciも嬉しそうにgrの手を取った。
すると。
shp「…あ、あの。」
gr「ん?」
shp「だ、だっこ…しても、??」
gr「ああ。」
shpがもじもじとしながら近寄ってきた。
こいつは、確かロリコンだったか。
ciは男だがな。
shp「よいしょッ…わ、ci軽いな。」
抱っこすると、ciはわあわあと首に手を巻き付けた。
gr「…ああ、昔奴隷のように扱われていたと聞いた。辛かっただろうにな。」
shp「grさんが、ここまでするって珍しいすね。」
gr「…まあな。ちょっと仲良かったあいつに腹が立ったんだ。だから、そいつを煽るためにと、ciを幸せでたくましい男にしてやりたいんだ。…まあ、それは小さな理由で、今はもう普通に愛でたいぞ。」
shp「ははっ、確かに、ciは可愛いすね。」
抱っこされて、ciはshpを見つめていた。
shp「それにしても、また喋らないすね。どうしたん?」
gr「喋っていいんだぞ。」
ci「…う。」
こくんと頷いた。
shp「喋れない理由があるの?」
ci「…?めいれい、された、から。」
gr「命令…?」
ci「う。しゃべるな…って。」
そういえば、先程tnが喋るなと言っていたな。
grは納得し、ciを撫でた。
gr「大丈夫だ。もう喋ってもいい。」
shp「ほんと、考えただけでも辛い過去だったんだろうな。」
shpはciをgrに渡し、会議室の扉を開けた。
shp「ありがとうございました。じゃあねci。また抱っこさせてな。」
gr「ああ、じゃ、訓練頑張りたまえ。」
ci「…ばい、ばい。」
ciは小さな手をふりふりと振った。
shpは悶絶しながら、訓練に励んだらしい。
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tn「gr、書類…」
総統室にやってくると、grはciを膝に座らせて何やら教えていた。
ちらりと近寄り見てみると、そこには平仮名ノートが開かれていて、ciはgrに教えられながら必死に書いていた。
gr「ふふ、確かに”ぬ”は難しいな。」
ci「…うー?」
ノートには、”ぬ”が沢山書かれていた。
苦戦しているようだ。
tn「…gr、書類やった?」
gr「ああ、やったぞ。はい。」
書類を渡され、目を通す。
驚いた。しっかりとやられている。
ミスもない。
tnは驚きながらgrを見た。
gr「私だって、やれば出来るんだぞ。」
tn「…それを続けてくれ。」
gr「ああ。」
ci「gr…これっ、これっ。」
gr「おっ、綺麗にかけたなあ。じゃあ次は”ね”だ。」
うんうんと楽しそうに勉強するci。
最初はとりあえずに入れたciだったが、無いはずの母性が生まれてきてしまう。
tnも思わず見入っていた。
ci「…う?」
gr「ははっ、それだと”わ”だな。くるんってやるんだ。ほら、こうだぞ。」
ci「…、う。」
tn「でも、上手いなあ。」
ci「…ほんと、?」
tn「ああ。それに俺は書けなくてもいいと思う。喋れてるだけで凄いし。」
ci「…えへへ。」
嬉しそうに笑うciの頭を撫でて、tnは総統室を後にした。
さて、おやつでも作ろうか。
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ci「はむッ…むッ。」
os「喉詰まらせないようにするめう。」
em「いい食べっぷりですね。流石tnさんのクッキー。」
tnの作ったクッキーを頬張るciは、まるでリスのようだった。
書斎の近くにあるテラスで、お茶会を開いているosとemの混ざって、ciもやってきた。
grはどうやら仕事があるらしく、ciを見ていれないのだと。
だから、代わりにos達に任せた。
ci「はむッ…。んふっ!!」
em「美味しいですね〜。あっ、オレンジジュース飲むか?」
emは紅茶の代わりにオレンジジュースをコップに注いだ。
それに、橙色のストローを刺して、ciに渡した。
ciは嬉しそうにストローを咥え、ジュースを飲んだ。
os「うーん。ciがいると、紅茶も美味いめう。」
em「ですね~。」
ci「おいしいっ」
em「あははっ、おかわりいる??」
ci「いいのっ…?」
もちろんと笑うemは更にオレンジジュースを注いだ。
そして、チョコレートを出してciに渡した。
ci「…なぁに、これ。」
em「チョコレートです。凄く甘いんやで。」
ci「…はむっ。」
ころころと舌の上で転がす。
ふわっと甘い香りが鼻をくすぐり、口内に広がった。
ci「…んへ、あまい。」
os「良かったなあ。osおじちゃんはこれをあげよう。」
osは胸ポケットからキャンディを取り出した。
ci「…これはなぁに?」
os「キャンディめう。喉に詰まらせないように。」
ci「はぁい。」
おっと。これは餌付けではないぞ。
…多分。
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ガチャガチャガチャッ。
kn「な、なんや…?」
夜中、寝ようとしていたknの自室の扉がうるさくなった。
knは敵襲を恐れながら、そろりそろりと近寄った。
そうして、扉を小さく開けて隙間から除く。
すると、廊下ではciが毛布を肩にかけて涙目になっていた。
kn「ど、どうした!!!」
扉を開けて、ciを抱き上げる。
ci「ぅッ…ぐすッ…わぁぁっ。」
kn「よしよし。怖いのう。」
knは自室に入り、ベッドに座った。
ciを寝かせて、膝を枕替わりにしてやった。
目にかかった前髪を上げてやると、見えなかった傷が顕になった。
明日、手当して、風呂にいれなあかんとな。
そう考えていた。
kn「…ciも辛かったなあ。1人で生きてきたようなもんやろ。頑張ったなあ。偉い偉い。」
ci「うッ…ぐすッ、ぅ”〜ッ。」
kn「戸惑ったやろうな。急に場所が変わって、優しくされて。だから変な夢を見てしまったんやろ。大丈夫やで。ciは悪くないんや。」
ciはknの服を掴みながら、泣いていた。
ああ、この子も愛に飢えていたんだ。
kn「一緒に寝ようかci。そしたら、怖ないで。俺が悪い夢をぶっ倒してやる!!」
knは、ciを抱き込むようにして寝転がった。
腹に、ciが抱きついている。
布団を肩までかけて、小さなライトをつけた。
kn「よしよし。おやすみ。」
ci「…うッ、、…ぅ。」
翌日まで、knの部屋は小さく明かりが灯してあったらしい。
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ci「…やぁッ。」
grの足にしがみついて離れないciをなんとか引き剥がす。
sho「お前そろそろ風呂入らんと…!!」
ci「やぁや…ッ、grッ、。」
gr「……。」
zm「いくらgrが過保護だからって、風呂は入らないと。」
ci「…、」
ciは目に涙を溜めて、shoを見た。
shoはciを抱き上げて風呂場へ行った。
sho「まずは、シャンプーしよか!!」
ci「…しゃ、ぷー。」
椅子に座らせて、シャワーを出す。
ciは両手で目を抑えていた。
zm「よぉし、じゃあわしゃわしゃするぞ!!」
ci「…うッ。」
zm「わしゃわしゃ〜!!」
zmはciの髪の毛をわしゃわしゃとした。
シャンプーを泡立てると、綺麗な水色が現れてきた。
sho「よし!!次は身体やね!!」
そうして、洗い終わり、湯船に浸かった。
…が、ciは入ろうとしない。
zm「ci?暖かいで!!」
sho「ほら、おいで。抱っこしてやるから!!」
そう言っても、涙目で首を振るだけ。
そうして察した。
過去に何かされたのだろう。
zmはciを肩に乗せて、湯船に浸かった。
ci「…ひッ。」
ぽちゃん。
zm「暖かいなあ。」
sho「ほら、抱っこなら怖ないやろ?」
ci「…う。」
shoはバケツからアヒルのおもちゃを取り出してciに渡した。
押すとピーッと鳴る。
ciは嬉しそうにアヒルと遊んだ。
そして、肩まで浸かれるようになった。
ci「みてみて、あひる!!」
zm「せやね〜!!かわええなあ。」
ci「みてみて、あひるない!!」
ciは湯船にアヒルを沈めてzmとshoをキラキラとした目で見た。
sho「あれ〜?どこ行ったんやろ〜??」
zm「どこやろな〜??」
ci「んふふ…ばあッ!!」
sho「わあ〜!!」
しばらく経って、風呂を出た。
体を拭いていると、ciが風呂場を指さした。
ci「つぎはいつ、はいるの?」
zm「明日も入れるで〜!!」
ci「えっ、ほ、ほんとっ!?」
わーいとタオルから抜け出し、すっぽんぽんのまま、廊下を駆け回った。
zmも、上半身裸でciを追いかけた。
shoはそれを呆れて見ていた。
これは、小さな新人くんが、幸せになる話。
あい。終わりです
え、あの。これシリーズにしますか??
悩んでるんですよね!!
シリーズにしたら、もういっぱい投稿するし🤔
コメント💬で決めます✨️
コメント
30件
最高や…(* ̄ii ̄)
ぜひシリーズ化して欲しいです😭💞 めっちゃ好きです😭😭
主様神ですほんとに大好きです!!!!あぁぁぁぁあ!全部好きです🫶是非シリーズ化して頂きたいです!!!!!!!!!