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瑶泉はシーデッドがなかなか来ないことを不安に思い、転移口を逆に通り、地球のある世界へと戻ってきた。そこで目にした光景は、かつて自分たちを殺しかけた人間とシーデッドが倒れており、シーデッドの頭にあの弾丸が撃ち込まれている、というものだった。

「瑶泉か。戻ってきたのは想定外だが、大丈夫だ。前のようにエネルギーを流せないよう、秘めた破壊の種の威力を増加している。もう彼は助からない!」

「君も、その部下もね。」

その場にいた人間全員の脳天が破裂し、血が飛び散った。零連は弱っていたので、ギリギリ能力で殺すことができた。

「さて、どうしよう?前と同じじゃダメって言うのは、本当そうだ。ウーン。あっ!」

700年前に見た真実の古代文献。あれには…

「僕があの一文を覚えていたなんて、意外だな。でも今回は、それに助けられそうだ。分からないけど。」

「少し失礼するよ、シーデッド。」

瑶泉は、シーデッドの口に接吻した。

参考にしたのは、「アスモデウスの遺書」。正直、何を言いたいのか不透明な文で、雑学ばかり書いている。その内容は、何故かかなり実用的で、彼女自身が死にかかった経験を元に、それの対処法を書いている。遺書というが、まったくそうとは思えないものだったのだ。

「やぁ瑶泉…来てくれたのか。前に読んだあれは役に立ったかい?」

「お見通しだな。」

「俺だったから全く良かったんだが…いや、ある意味俺の心臓に良くないんだが…」

「僕が来なかったらどうするつもりだったんだい?」

「そのまま野垂れ死にだ。」

「君らしい答えだね。だけど、それはやめて欲しいな。」



新天地


「ここは…」

どこかで見たことがある景色だ。瑶泉とデッドは思った。

後ろから声がした。

「そうだ。君も、夢で見たことあるだろう?吸血鬼の古都にして、アスモデウス生誕の地、名も無き都だよ。」

「誰だ?」

シーデッドは身構えた。

「”神”と呼ばれるものだ。ただし、無敵じゃないぞ。俺は神の中で最弱の部類だ。」

アスモデウスの末裔達

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