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路地を出て歩く。綺麗に整えられた木々に、賑やかな店がならぶ。自分の身なりはそのままで、なんだか下界と少しズレている気がする。ディアさんは相変わらず小さい。声も子供のようだ。

ぼちぼち歩く間に、人を何人か見かける。誰もが忙しなく歩いている。下界はこんなものか、と思う。


「地図のようなものは無いのか!」

急にディアさんが言う。

確かにそうだ、未知の地に地図無しで踏み込むなどどれだけ冒険者なんだと突っ込みたい。


「とりあえず大きな施設に入ってみましょう」

俺は提案して、目の前にある大きなタワーのような施設に入った。


入れば大きなフロアに上に続く階段、そして大きなスクリーンとその横には大きなカウンターがあり、受付らしき人がいた。


思い出した事を小声で言う。

「そうだ、あまり天界の事は言わないでくださいね。俺らがあやしまれたら何されるかわかんないので。」

こくりと頷いたディアさんをフロアにあった椅子に座らせて窓口の人へ話しかけようとした。

「すみません、旅行でこの街に来たのですが地図を貰いたくて…」

「はい、地図ですね!あっ、その前に霊気測定にご協力ください。」

レイキソクテイ?なんだそれ。

何となくで手をかざす。

「エラー、エラー。霊気度数測定不可。」

機械が音を立てた。

「あっ、あれ〜、壊れてるのかもしれません…少々お待ちください…」

と言うと受付の彼女はカウンターの下に消えた。

しばらくして戻ってくるともう一度かざしてきた。

「エラー、エラー。」

「えっ、えっ…」

沢山持ってきてたくさんの測定器で試されたが全てエラーだった。何か悪いのか分からないが申し訳なくなってきた。

すると奥からでてきた職員が受付の彼女にいう。

「何をさっきから焦っているんだ、そこには誰もいないぞ?暇だからってそんな事しないで、早く書類を片してくれ。」

「えっ…?いるじゃないですかここに男性の方が…」

「は?」

と言うと奥の人はこちらに来た。

「だからいないじゃないか。全く君は…」

さすがに置いていかれている気がして言った。

「俺はここにいますよ!」

どちらも聞いていないようだ。

もうダメだ、帰ろうと思った時。

「ていうことはこのお客様は天界人…?」

と聞こえた。お客様…天界人…ん?

えっ、なんでバレた…?嘘だ…


「きゃああ、早く処理要請を出さないと!」

「2課の残っている人員を全てよべ!」

「警備課の手配も…」

「一旦落ち着け!ガイドに…」


なんだか騒ぎだした。処理…?

俺は後ずさりした。これから何が始まるのだろうか。

とりあえずディアさんの方へ行く、が。


「ディアさん…?」

ディアさんがいたはずなのに居ない。

逃げた…?いや、あの体じゃ捕まっててもおかしくない…でも子供が問われることもないだろう…


とか何とか考えているとジリジリと職員が近づいてくる。彼らはどこから取りだしたのか拳銃を構えたり逃げたりとそれぞれだ。だが俺に向ける目はどれも怯えている。こうなったら弱体化したけども残っている力を使って逃げようか。そう思っていた時。


「ジジッ。ポンポン。」

あー、あーー。

「天界人だからと言って問答無用で通報するのは良くない。」


その声の方をみんなが一斉に向く。

大きな階段から一段一段ゆっくりと降りてくる数人の人たちがいた。

その中には小さい子供を抱えている人も…ってあれディアさんじゃん!!しかも眠ってる…


「2課だ」

またガヤガヤとしている。


「とりあえず皆その武器をしまいなさい。というかまず昼から物騒なことをしないでください。いいですか、あとは2課に任せてください。」


その言葉を聞いたともどもは武器をしまった。そして元の場所へ戻って行った。

その様子を唖然とみていると急に、

「こんにちは。僕達は海麻ヶ崎工業地区管理所総務課と言います。」

いつの間にか俺の前に彼らは来ていた。

先頭に居た青年が名を名乗る。


俺は、

「その人…子を返せ!」

咄嗟に親子の演技をする。下手すぎて自分でも笑えてくる。

「落ち着いてください。少し眠っていただけです。僕らは何もしていません。」

まるで何回もこの会話を繰り返したかのように彼らは落ち着いている。

「少しお話を聞かせてくれないでしょうか。あなたが本当に天界人なのかということについて。」


「…」


妙に彼らには圧があった。まるで鷹のようだった。

ここは大人しくついて行った方がいいだろう。

ここは変に抵抗すれば何が起きるか分からない。

だからこう答えた。

「わかりました。ついて行きましょう。」

俺は彼らについて行った。



1話終わり



舞台の街の名前は海麻ヶ崎です。

あんまり最初の方は自分でも面白くないと思ってます

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