テラーノベル
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夕方のリビングには、静かな音楽が流れていた。
テーブルの上には結婚式の打ち合わせ資料が広げられていて、ソファには二人分のマグカップ。
何年も一緒にいるのに、こういう光景を見るたびに少しだけ不思議な気持ちになる。
あと少しで夫婦になる。
そんな未来がもう目の前まで来ていた。
💚「招待状のデザイン、これでいいかな」
亮平が資料を差し出す。
❤️「うん、いいじゃん」
涼太は自然に答えた。
本当にそれで良かった。
けれど亮平は、少しだけ目を伏せる。
💚「そっか」
その返事に違和感を覚えた。
ほんの少し。
他の人なら気づかない程度の変化。
でも涼太は知っている。
亮平が嬉しい時の顔も、困った時の顔も、我慢している時の顔も。
何年も隣で見てきたから。
だからこそ、その小さな沈黙が気になった。
それから数日。
亮平は変わらず優しかった。
笑うし、甘えるし、結婚式の準備も楽しそうにしている。
だけどどこか遠い。
手を伸ばせば届く距離にいるのに、心だけが少し離れているような。
夜。
二人でソファに座ってテレビを見ていた時だった。
❤️「亮平」
💚「ん?」
❤️「最近さ」
涼太がそう切り出すと、亮平の肩がわずかに揺れた。
❤️「俺との距離、感じてる?」
図星だったらしい。
亮平は少しだけ困ったように笑う。
💚「なんでそう思うの」
❤️「なんとなく」
💚「……なんとなくかあ」
亮平は視線を落とした。
しばらく黙ってから、小さく息を吐く。
💚「別にケンカしたいとかじゃないんだけど」
❤️「うん」
💚「涼太ってさ、昔から余裕あるじゃん」
❤️「そう?」
💚「そうだよ」
亮平は苦笑した。
💚「結婚式のことも、仕事のことも、将来のことも」
💚「俺が不安になってても、涼太は大丈夫って言うし」
💚「それが頼もしいんだけどさ」
そこで少し言葉が止まる。
💚「たまに俺だけ必死なのかなって思う時がある」
静かな部屋に、その本音が落ちた。
涼太は目を見開く。
そんなふうに思わせていたなんて。
全く気づいていなかった。
💚「ごめん、変なこと言った」
❤️「亮平」
💚「忘れて」
❤️「忘れない」
そう言うと涼太は身体を向けた。
そしてそのまま、亮平を引き寄せる。
💚「えっ」
❤️「ごめん」
抱き締めながら、涼太は素直に言った。
❤️「俺、そんなふうに思わせてたんだな」
💚「涼太……」
❤️「余裕なんかないよ」
亮平が少しだけ顔を上げる。
❤️「結婚式の資料だって何回も見返してるし」
❤️「亮平が体調崩したら心配で寝れないし」
❤️「将来のこと考えると普通に不安になる」
❤️「でもさ」
涼太は抱き締める腕に少し力を込めた。
❤️「俺が不安そうにしたら、亮平まで不安になるだろ」
その言葉に亮平は何も言えなくなる。
❤️「だから平気な顔してただけ」
❤️「全然余裕ない」
❤️「むしろ亮平のこと好きすぎて必死」
💚「……最後のやつ反則」
❤️「本当だもん」
亮平の肩が小さく震える。
笑っているらしい。
💚「俺さ」
❤️「うん」
💚「涼太に大事にされすぎてるの慣れちゃってたかも」
❤️「なにそれ」
💚「だから少しでも足りないと寂しくなる」
❤️「かわいいな」
💚「言うと思った」
二人で笑った。
その空気だけで、さっきまでの距離感が嘘みたいに消えていく。
涼太は額を軽く合わせる。
❤️「結婚してもさ」
💚「うん」
❤️「不安になったら言って」
💚「うん」
❤️「俺も言うから」
亮平は少し驚いた顔をした。
❤️「夫婦になるんだから」
❤️「格好つけるの半分くらいにする」
💚「半分かあ」
❤️「全部は無理」
💚「知ってる」
そう言って亮平は笑う。
そして今度は自分から涼太の肩へ寄りかかった。
窓の外では街の灯りが瞬いている。
結婚式まで、あと少し。
だけど二人にとって大切なのは式そのものじゃない。
こうして不安も寂しさも抱き締め合いながら、一緒に歳を重ねていくことだった。
だからきっと大丈夫。
余裕なんてなくても。
お互いのことが好きすぎるくらい好きだから。
コメント
4件
だてあべ好きなんだなー!! 舘さんなんかあると絶対「阿部亮平」って言うじゃんww
うおおおお!いち!! だてあべ自分的にはちょっと❌なんですけど絶対辰哉さんのだてあべはなんかいけますw 甘々みたいな🔞無し系のやつめっちゃ好きです!!!
みぅだよ🤍🥀 第1話、読んだよ。 まず、亮平が「余裕あるよね」って言ったとき、胸がぎゅってなった。何年も一緒にいるのに、感じる“距離”って、きっとすごくリアルな悩みだと思う。でも涼太が「余裕なんかない」「好きすぎて必死」って言いながら抱きしめたところ、すごく好き。格好つけてるけど、ちゃんと本音を言える関係って尊いよね。 式じゃなくて、お互いの不安を抱きしめ合うことが結婚の本質なんだって伝わってきた。甘くて、ちょっと切なくて、温かい話だった。 続きも静かに読みに行くね🌙
絶対辰哉
50
#SnowManで妄想
絶対辰哉
28
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