第36話 「寄り添う心」
「……結局、決めるのはあんただけどね。考えるのが嫌になったからって、流されるのだけはやめなさい。また高校時代に逆戻りすることになるよ」
「……」
一人になった夏実の頭の中で、史花からの言葉がぐるぐる回っていた。
(自分でもわかってる……篠塚と付き合うことになったのも……こんなことになるって想像しないで、結局流されてただけだ……)
京輔のことを好きだったから、提案を受け入れたのは事実。
でも相手が同じ気持ちではないという不安から、自分の思いを伝えられなかったのも事実。
(このまま流されるのが、お似合いなんじゃないかな……あたしなんて)
そんなことを思いながら――結局何もする気になれず、大学の中庭にあるベンチただじっとしていた。
膝の上で拳を握り、ぼんやり見つめていた――その視界の端。
ふと、人の足が夏実の前に止まった。
ぼんやりした頭で、夏実は********
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