テラーノベル
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彼は私に話しかけてきた。
全く、こいつも俺と同じ同性愛だろ的なシンパシーでもあるのであろうか。
とにかく私は自分と似て非なる者と仲良くなどなれぬ。
「君ずっと静かだね」
これは宣戦布告であろうか、それともただの感想であろうか。
どちらにしろ私は彼を少々、いや大分失礼な奴だと判断した。
なので「なにか悪い?」と喧嘩腰に対応した。
すると彼は手を出した。
「そんなつもりで言ったんじゃないよ」
彼は笑っている。こちらを蔑んでいる。
「じゃあどんなつもりだよ」
こちらは椅子から立ち、彼を睨んだ。
彼は顔を後ろへ引いてこう言った。
「その目は力を愛す目だ」
私は吐き気がした。
彼は私をまんまと見破った。私の演技を、私の正常な人間の仮面を。
「君、放課後僕の家へ来な」
彼は立ち去った。
私よりも遥かに人間であった。
彼は演じていたのだ。彼は元々暗い人間であったのだ。それが今では演技でこうまで変わったのだ。
彼を知りたい。
そう思えてきた。
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寺育ちのK
#愚痴