体育の授業。
体育祭の種目で同じだった人と練習をする。
私はリレーだからリレーで同じだった人と練習にうつる。
えっと、リレーは剣持さん、田中さん、私と、あと、だれだっけ…
あぁ、中月、中月音々さんだ。
この学校でのリレーは4人でやる。
他の種目が多くてメインになるリレーが4人になるという致命的な理由があるからだ。
なんだその理由。と最初は思ったがもうどうでもいい。
『まぁ…人数少なすぎて怖いけど…』
剣持「…あ、朝比奈さん。よろしくお願いしますね。」
『(ビクッ)』
『うん!よろしく!』
やばい、考え事をしててびっくりしてしまった。
考え事したら周りのことが聞こえなくなる癖やめたい…。
『あと二人も!田中君と中月ちゃん!』
田中「よろしく!」
中月「…。うん!よろしくね~っ!」
『…。』(にこ)
練習をしていて分かったことがある。
中月「ねぇ~、剣持君バトンパスってどうやってやるっけっ?」(剣持に近づく)
剣持「……、えっとですね、、」(避ける)
中月さんは多分剣持刀也が好きだ。
さすがにあの行動を見て気づかないほど私は鈍感ではない。
いや、今までこの行動に気づいてなかったっていうだけでだいぶ鈍いのかもしれない。
田中「朝比奈~、あっち一緒にやってるからこっちも一緒にやろうぜ~」
『田中君!うん!一緒にやろ~!』
田中「!朝比奈めっちゃ足早いじゃん?!w」
『え!ほんとに!!?嬉し~!w』
剣持視点__
田中「クソ足早いじゃんw」
『ほんとに~!?w』
二人の楽しそうな声が聞こえてくる。
僕もそっちに行きたい、そう思ってしまいそうなほどだ。
…朝比奈さんは足が速いんだな、と考えていると
中月「ねぇ~!剣持君~っ?」
「あぁ、はい、なんでしょうか、」
中月「何か考え事?音々のこと見てくれないじゃんっ!」
少し気持ち悪いと感じてしまった。
…この言葉が気持ち悪いわけではない。この人の人間性を見ると気持ち悪いと感じてしまうのだ。
僕だけにこれをしていることなんてもうわかっている。なのにこれをやってくるなんて。逆に尊敬するぐらいだ。
これを朝比奈さんが言ったら何か変わったりするのかな。
「あはは…。」
『…?』
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