brkr 約束
3年後の今日この時間にここでプロポーズするから
適当すぎるその言葉には全くと言って良いほど説得力がなかった
誰しもが嬉しいはずの言葉のはずなのに
約束の時間に来てみても彼の姿はない
kr「守れない約束なんかすんなよ、、、」
三年前の今日Broooockはこの約束をして俺の目の前から消えた
彼の仕事は人々を守り戦う警察官
突如海外へ転勤してしまうことになった彼
聞いた話によると凶悪犯の尻尾を掴んだらしく、海外逃亡したのを追いかけるらしい、
女性や子供の大量虐殺
人を殺すことを微塵も躊躇わずに行う奴らしい
それ以外のことは
あんまり詳しくは聞いていないけど
危険ってことは分かっている
そして、彼が今日
日本に帰ってくる
はずなのに、
約束の場所にはいない
連絡もない
というか、しばらく連絡が来ない
二年くらい来ない
分かっている
暗くなっていく空を眺めながら
丘の上に1人
Broooockが好きだった場所
星を見るのが好きだった彼
今日は流星群だってさ
kr「分かってた、はずなんだけどなぁ、ッ」
涙が頬を伝って地面へ落ちる
Broooockから事件の話を聞いた時
転勤の話を聞いた時
彼の表情を見た時
どこかで気がついてしまっていた
彼とはもう会えないと
彼は、人々を守るために犠牲になったんだと
kr「Broooock、、、ッ」
「会いたいよ、、、」
涙声で叫ぶように吐き捨てた
ガサッ
kr「、、、ッ!」
近くの茂みから音がしてBroooockかと思い振り向く
にゃ〜ん
猫だ
kr「ばかだな、おれ、、」
「Broooockはもういないのに、、、」
br「勝手に殺さないで?」
懐かしい声が聞こえて硬直してしまう
br「、、、きりやん」
優しく俺の名前を呼ぶ声
嘘だ、これは夢、、
だって、Broooockは、、
ゆっくりと振り向く
br「、、、!」
「ただいま、、笑」
きっと今の俺は人間の顔をしていないだろう
涙と鼻水で溢れた顔に、込み上げてくる怒りと恥ずかしさ
kr「、、、おかえりッ」
くるっと体を回転させてBroooockに抱きつく
br「おわ、っ」
kr「来るの遅すぎ、、ッ」
br「ごめん、忘れてて普通にきりやんの家行っちゃった」
kr「は、、?」
br「えへ、?」
kr「お前が約束したくせに、、、ッ!」
ペチッ
br「い”だ、ッ⁉︎」
kr「なんで、連絡してくれなかったのッ‼︎」
br「犯人追っかけてたら水に飛び込んで、、、」
「スマホ電源つかなくなっちゃって」
kr「死んだと思った、、、ッ‼︎」
br「ごめんね、、」
kr「、、、無事で良かった」
br「、、、きりやん」
kr「なに」
br「約束覚えてる、?」
kr「忘れてるのはお前だけど?」
br「、、、んもぉ、空気読んでよね~? 」
kr「大切な恋人泣かせといてそれかよ」
br「、、、ごめんって 」
kr「まぁ、いいよ、、、別に気にしてない」
br「ねぇ、約束忘れちゃうような僕だけどさ」
kr「うん、」
br「大切な彼女泣かせちゃうような僕だけど」
kr「うん」
br「これからも、ずっと一緒にいてくれる、、、?」
kr「、、、」
ポケットから小さな箱を取り出し
ゆっくりと蓋を開ける彼
br「僕と、結婚してほしい、、」
黄色がかったシンプルでおしゃれな指輪
kr「、、、ッ⁉︎」
br「何驚いてんの?笑」
「約束覚えてたんじゃないの?」
kr「本気だとは思わないし、、」
br「、、、本気だし!」
「で、返事は、、、?」
kr「俺でよければ、、」
br「やった、、、ッ‼︎」
今度はBroooockから抱きついてくる
その途端空がきらっと光った
kr「あ、流星群、、、」
br「綺麗だね〜」
kr「今日だって知ってたの?」
br「いや?偶々」
kr「綺麗、、、」
br「ねぇ、聞かせてよ僕がいない3年間のこと 」
kr「俺も聞きたい、俺のいない3年間の話」
br「これからはずっと一緒に過ごそうね」
kr「その約束忘れんなよ?笑」
brkr 約束編end
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