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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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暁が単独任務に行っている一方で、兄弟達は学校へ行ったが深琴は屋敷で一日を過ごす、その一日を見ていこう

朝ご飯を終えて兄弟達を見届けた後、深琴は思った事がある

深琴:「暇だぁ〜〜〜!」

そう、娯楽の類いはあれど深琴にとってはよく分からない物ばかりで新鮮でもあるがとてもじゃないけど手をつけられない、万が一壊してしまっても良くないし、屋敷内の探索・・・も考えこそしたが迷って道案内をされた時が恥ずかしすぎるので辞めた、ご飯を食べた後だから眠たくなるかなーと思っても一度目が覚めてしまったら睡魔は襲って来なかった

深琴:「暁さんは任務とか言うお仕事に行っちゃうし、黒月くん達も学校行っちゃった・・・うあー!やる事が無いー!」

深琴の父 冠吾の指示により暁達の屋敷に居候する事になったものの、やる事は無い、物珍しい物が多くても触れない、つまり暇を潰す方法が無い、ただただ天井や壁を見つめてぼうっとする事しか出来る事が・・・と考えていると足音が聞こえて来た、確かに一歩ずつ、そしてその足音は深琴のいる居間の扉の前で止まった

「失礼、深琴様はいらっしゃいますか?」

深琴:「雅さん!そんなに畏まって話さなくても良いのに!」

暁以外に畏まりに畏まった口調で話すのは光来と縁、雅以外に居るまい

雅:「お嬢様より仰せつかっておりますので」

深琴:「私なんか畏まられる様な人間じゃないのにー」

ぶーたれている、明らかに分かりやすい、雅も雅で変える気の一切ない口調に暁も「口調を崩せ」と言う程、けれどこの畏まり具合がしっくり来ている者が多く、他のメイドや執事達が口を揃え従者の鏡と評価する白狐のメイド長、和製メイドの名に恥じぬ振る舞いと佇まいが好評である

雅:「お暇であれば、お相手致しましょう」

深琴:「良いの!?やったー!」

まるで小学生の様に喜ぶ深琴を見て、少し雅も気が抜けた様子、簡単なゲームならルールさえ分かれば出来るだろうと考えたらしく、トランプや双六を持参していた、けどトランプは出来ても双六は人数居ないと厳しくないか?

深琴:「トランプに双六かぁ、でも片方人居ないとあんまり楽しくないやつだ」

雅:「ならもう一人呼びましょう」

懐から携帯電話を取り出し、電話をかけたがその相手が

「はいはい、なんの用っスかね」

もうこのセリフでお察し、大蛇である

雅:「出来るだけ早く来て、深琴様の遊び相手になりなさい」

大蛇:「あー、察しっスすぐ行きますわ」

それで電話は切れ、数分後には居間に大蛇が到着していた、トランプと双六をやるから相手になれと言って何度かやった所・・・

雅:「流石に、弱すぎませんか」

大蛇:「知らねぇっス・・・弱いのわかってて呼んだ癖に・・・」

大蛇の惨敗、うなだれ真っ最中である、哀れみの目の雅と何か言葉を掛けてやりたいのに良い言葉が見つからずあわあわしている深琴に見守られながら

可哀想に

深琴:「ど、ドンマイです大蛇さん・・・」

大蛇:「もう良いっスよ、慰めは傷を抉るだけなんで」

その後もワチャワチャと話しながら、時間は過ぎていったが「朱空家」の話題が出ると深琴は居心地が悪そうだった、その事を気になった二人は遠回しに聞いても分からないから直接聞く事にした

雅:「深琴様、お家の話はお嫌いでしたか?」

深琴:「へ、いや、そんな事は・・・」

大蛇:「話題に出る度にバツが悪そうな顔してたんで、なんかあるかと」

一度黙り込んでしまった、出ていた話題に何かしら気に食わない所でもあったのか、雅の言った通り家の話題が嫌いなのか・・・そう思想していると深琴が口を開いた

深琴:「別に家の話が出るのは嫌じゃないんですけど、なんて言うか私、あの家の子じゃないから!」

明るく話そうとしているのか、少し作り笑顔のようにみえた

大蛇:「あのおちゃらけ当主の事お父さん言ってるのに?」

深琴:「そうですそうです、私養子なので」

随分あっさりと、自分が養子だと言う事を話してくれた、そして後に話してくれた事はこう

[自分は養子で、冠吾が養父として養ってくれていて実の子供のように接てくれている、元孤児で七、八歳の時に孤児院が嫌になって飛び出したら迷子になったところを保護して貰い、冠吾にその時懐いた為、そのまま養子になり今に至る]

と言う事らしい、そんなエピソードがあったとは、雅も大蛇も「へー」と意外そうに聞いていた、その説明を聞いていた途中では「おちゃらけ当主の方が深琴に懐いたの間違いじゃないのか」と質問が飛んできたが、深琴が冠吾に懐いたそうな

深琴:「ざっとこれくらいですね、あっ孤児だと大体苗字無いんですけど、私あるんですよ、苗字」

それを気になった雅が聞くと

深琴:「えーと、私の本名は惺灰、惺灰深琴です!」

知ってる人は少ないんですけどね、と話しつつ、自己紹介を改めて終えた、この後は大蛇が「もう一回双六で勝負っス!」と言い出してまた惨敗してたとか何とか

けれどそれはまた別のお話────








ー次回 風鳳学園でー

ーTo be continuedー

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