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“注意事項”
・自己満足
・大体1話完結です
・二次創作
・ご本人様とは関係ないです
・世界が滅亡します。
これらが大丈夫な方はどうぞ!!
笹木視点
いつも通り、ご飯を食べる。
いつも通り、学校へ向かう。
いつも通り、寝る。
その日常がたった今、壊された。
朝食でトーストにジャムを塗りながらテレビを垂れ流ししていた。
そんなテレビの緊急速報だった。
“…ッ!?凡そ30分後に地球に隕石が激突する…!?”
「…は?」
手に持っていたトーストは手から滑り落ちて皿に落とされていった。
一瞬何を言ってるのか分からなかった。
「ッ外や!外の状況はどうなっとるんや!?」
慌てて外に出る。靴を履きかけたまんま道に出ると既に近所の人達が一方を見つめて固まっていた。
こっからでも見えるくらい、赤くなった流れ星みたいなのが流れている。
「ほんまに、言っとるんか…?」
ウチは驚きを隠せなかった。他の人も論外ではない。各々もう地球が終わると分かった途端好き勝手し始めた。
「はっ、ぁ…嘘やん、なんも前触れもなく…今までが崩れ去ってくんか…?」
周りが騒がしくなっているが耳がその騒がしさを受け入れない。
膝から崩れ落ちて、今を実感する。
ただただあの赤い流れ星に目を奪われてるだけだった。
そんな時一通、携帯から通知が鳴った。ポッケの中から携帯を取り出す。
〖笹木、最後に会おうや。〗
それだけだった。しいしいからそれだけのメッセージが送られてきていた。
「…会うとなったらあそこしかない、よな。」
ウチはいつの間にか走り出していた。息をするのを忘れるくらい、ひとつの場所に必死に向かっていた。
やがて目的の場所に着く。ウチの予想通り、しいしいはそこにいた。
「やっぱ笹木もここ来るよなぁ!思い出の場所やもんな。」
「っはぁ、…ッウチ、分かっとったよ。」
「…なんか最後にこういう所に来るとエモいな。」
「…せやな。」
ウチらは肩を並べてその場に座り込む。
「…ウチさ、もっとたくさんの人と関わりたかったなぁ。」
「私も。いっぱい歌も歌いたかったしまだいっぱい好きな事してたかったわ。」
そんな事を雑に、本当に雑に思い出に浸っていた。
あんな事あったな。こんな事して笑ったな。なんて話して笑ったりしたり、
「なんか気温上がった気ぃがせんくもないよな。」
「赤い星がもうあんなに近くで光っとるわ、w」
「な…。死が近づいて来とるわ。」
「笹木、最後エモい感じで締めない?」
「お、ええやん。朝なはずなのに夕焼けっぽくなってるしハグでもすっかぁ?」
「お互いの腕の中で終わるって最高なエモエモやん!」
ウチらは互いに抱きしめ合った。まだ暖かい。まだ生きてる。
まだ朽ちたくないなぁ。
「っぅ”う”ッ…私まだ笹木といたいよぉッ”…」
さっきまであんなにニコニコだったのに顔を見せなくなった途端啜り泣く音が聞こえてくる。
ウチだって、ッウチだって…ッ
「まだしいしいと居たいッ…“」
「またどっかで会えたらそん時はよろしくなぁ…ささきィ”…」
ウチは目をつぶって覚悟を決めた。