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熊野光一
俺はマルスが生み出したゲートをくぐり、魔界にたどり着いた。
「ここが魔界か。思ってたより普通だな」
「何を想像していたんだ?」
「荒れ果てた荒野みたいな場所」
「魔界にだって人は住んでるからな。街がほとんどだ」
確かに、それもそうか。
「さて、早速故闇のもとへ向かおう」
「もう行くのか?」
「当然だ。早いほうがいいからな」
こいつとは話が合わない気がする。
あまりにも効率重視すぎる。
「どうした?置いていくぞ?」
気付いた頃にはマルスは50m近く離れていた。
やはりこいつとは合わないな。
「ところで、故闇ってどんな見た目なんだ?」
「これだ」
そう言って渡してきたのは一枚の写真だった。
そこには、黒髪に普通の顔立ちをした、されどどこか悲しげな顔の男が写っていた。
そこに、何故か違和感を感じた。
「変な感じだ」
「どうかしたのか?」
「いや、何でも」
おそらく、気のせいだろう。
「!、気をつけろ、なにか来る」
その言葉を皮切りに、頭上から突然クリアが降ってきた。
「っち、面倒だな。我は願う数多の霞がそのものを貫く槍となることを」
マルスがそう言うと、何もなかった場所から突然槍のようなものが生成された。
その槍がクリアを貫き、クリアが絶命した。
「なんだ、今の」
「今のが魔術だ。あれは初歩の初歩だがな」
「すげー」
そんなありきたりな感想以外何も出なかった。
いや、だってすごいなーって思ったんだもん。
〜つづく〜
あとがき
魔術を僕も使いたいです。
ちっちゃい頃は詠唱とかしてたなぁ。