この作品はいかがでしたか?
20
この作品はいかがでしたか?
20
「好きな花があります!それは黄色のチューリップです!」
高校に通い始めて1日目、私は衝撃的な気持ちになった。
花を愛してやまない私にとっては初めての感覚だった。
男子がお花を好きって言えるなんて…
席はまるで端から端のように離れていて、目が悪い私は彼の顔が見えなかった。
「永山 拓さん」
黄色いチューリップのように、元気で優しそうな彼は雰囲気からしてムードメーカーだった。
こんなに黄色のチューリップに似合う男子、いるんだ…
私はそのような人に出会えただけで幸せだった。
これが恋なのかもしれない。
「好き…」
自分の中で抑えられなくなった私は、この授業が終わるまでに告白すると決めた。
今まで感じたことのない「好き」という感情に後押しされて、私は火がついた。
「絶対永山くんと付き合う!」
受験勉強の合間に植えた黄色いチューリップが、ちょうど見頃を迎えて綺麗に咲いたところだ。
このチューリップに願いを込めて…
チャイムが鳴ったと同時に、私は告白した。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!