『いじめっ子』
注意書きは第一話をご覧下さい。
こちらの方でも、名前の表記を変えさせていただきます。
青side
俺はいふ。
突然だが、俺はいじめられている。
ん?なんでそんな軽々しく言えるのかって?
まあ、こういうのは慣れてるからな。
ペチンッ
青「ッ……」
水「……んふふ……w…いい気味……w」
いじめてんのはまさかの女子なんやけどな。
てか、女子にいじめられてる俺弱くね??
俺は陰キャやし、いじめられるのはよくある事やったけど、女子にいじめられるのは初めてなんやけど…??
しかも1人だし。
水「……ねぇあんたさ、自分の状況わかってんの?」
青「…?」
青「いじめられてますけど…」
水「……こういうこと、よくあるわけ?」
青「まぁ…俺陰キャなんで」
青「そういう貴方こそ今いじめてるじゃないですか」
水「………………まあいいや。今日はここまで。それじゃあね」タッ
青「?」
どういう意味で言ってきたんだ??
青家
青「…そういえば……俺アイツにやばい怪我された事ねぇな…」
家に帰ってよく考えてみると、俺はあの人から血が出る怪我を負わされたことが無かった。
効果音もペチッって感じだし。殴るというより……叩いてる??
家に帰って殴られたとこを見てもちょっとした痣が出来てるだけ。
今までは血が出るなんて当たり前だったのに。
青「……なんか違和感があるんだよな…」
俺が抱いてるこのモヤモヤはなんだろうか。
次の日
青「……はぁ…学校だりぃ……」
学校に行ったって友達もいない俺は授業を受けるだけ。
それに俺は頭がいいから、受ける必要も無い。
いじめられるだけ。……行く必要なくない??
青「俺なんの為に学校行ってんだ…??」
?「……あ、いたいたwおーいそこの陰キャーw」
青「…俺?」クルッ
青「!」
振り向いた先には、俺をいじめてる女子含む、いかにも不良っていう集団がいた。
そして、その子は酷く傷ついていた。
青「…ぇ……どういう……」
不良「コイツ、知ってるでしょ?お前をいじめてたヤツ」
不良「コイツほとけって言うんだけどさー、元々は普通の女子高生なの」
不良「だけど、前勝手に俺らの陣地に入ってきたから罰として襲ってやろうと思ったんだけど」
不良「なかなか力強いから、刃物突き出して脅したの」
不良「そしたら俺たちの部下になってくれてさーw」
不良「俺ら、お前らみたいな陰キャが大っ嫌いだからいじめてたんだけど、代わりにコイツにやってもらったって訳」
不良「だけど手加減するからさ〜、ちょっと分からせてやったんだよ」
水「……ッ……」
青「…」
今にも泣きそうな顔をしてるのを見て、俺は直感的に思った。
助けなきゃ。
青「……取り敢えず、その子を離してやれや」
不良「あ゙?」
青「俺をいじめんのはその子じゃなくてもええやろ」
不良「チッ…んだとテメッ」
パシッ
青「!」
水「…この人に暴力を振るわないで」
不良「ふっ、弱ってるくせに出しゃばって」
不良 ブンッ←手を振り払う
水「ッ…」フラッ
青「!」ガシッ
青(大分弱ってるな…)
不良「よし、あとはコイツだけ…」
校長「おい君たち!!何をしている!!💢」
不良「やべ、校長だ…!逃げろッ」ダッ
青「あっ…」
校長「大丈夫かい猫宮く……って稲荷さん!?どうしたんだいその傷は!?」
青「さっきの人達にやられてしまって…」
校長「これは酷い傷だ……猫宮くん、悪いんだけど今すぐ救急車を呼ぶからついて行ってもらってもいいかな?」
校長「稲荷さん、両親いなくて……」
青「……わかりました」
校長「助かるよ〜!💦」
青「……」
この人もいろいろ事情があるんやな。
病院にて
医者「……取り敢えず、念の為一日入院しましょう」
医者「なにかあったらナースコールを押してください」
水「…わかりました」
医者「失礼します」ガラガラ
青「…」
……何話せばええんやろ。←陰キャ発動
わからん……女子って何考えてるかわからんッ…!!
てか陰キャのイメージ絶対悪いよな!?助けた身やけど俺のイメージ悪くね?!
水「……あの」
青「ハヒッ…!?⤴」
水(ハヒッ…??)
水「………すみませんでした」
水「酷いことしちゃって…なにも関係ないのに殴ったりして」
青「……いや、別に…慣れてるので」
水「……怖かったんです」
水「不良がいるって知らないで道を通って、バレて、襲われそうになって」
水「知らない人に襲われるのが…すごく怖くて……手足が動かなくなって………ッッ」
水「手下になれば、見逃すって言われたから、そうするしかなくて……ポロポロ」
水「ごめんなさいッ……ポロポロ」
青「…」
ほとけ…さん、親いないんやもんな……きっと誰にも相談できず、今まで過ごしてたんだろうな。
青「……でも、手加減して殴ってくれてましたよね?」
水「だってッ……傷つけちゃダメだから…ポロポロ」
……やっぱこの人いい人やな。
青「…これ、どうぞ。涙を拭ってください」スッ…(ハンカチを渡す)
水「ッ…ぁ、ありがとうございます…」
水「………その、通報したいならいて頂いて結構です」
水「いじめたという事実は、変わらないので」
青「……ふふ」
水「…?」
青「別に通報しませんよ」
青「きっと俺がほとけさんと同じ立場だったら同じ選択をしてると思いますし、怒ってませんので」
青「寧ろ、殴られそうになったのを助けてくれてありがとうございます」
水「…!」
水「……えへへっ……//」
青「…」
笑った顔が可愛いな。
青「笑顔が似合いますね」ニコッ
水「…///」
水「そんなふうに言われると…照れます…///」
青「……すッ、すみませんッッ!!」
アカン、いい人だからって心開きすぎた。
水「…いふさんも、笑顔が素敵です…/」
青「ッあ、ありがとう、ございます…///」
…確かに言われると照れる。
水「その、連絡先ッ…交換して貰えませんか…?」
青「……え???」
連絡先交換…………。
俺がッ!?!?
JKと連絡先交換!?
青「お、俺でよければ…」
水「やった…♪」
青「…」キュンッ
えー……猫宮いふ。見事に撃ち抜かれました。
青「…では、そろそろ帰りますね」
水「あ、もうそんな時間か……今日はありがとうございました」
青「いえいえ、それでは」
青「……あ。」
水「?」
青「そういえば…実は校長先生からほとけさんの家庭事情を少し聞いてしまったんです」
水「!」
青「その、迷惑かもしれませんが、なにか困ったことがあればいつでも頼ってください……♪」
青「それでは」ガラガラ
水「……」
水「なにそれカッコよすぎ…/////」←見事に撃ち抜かれる
青「……ほとけさん、これからは楽しく過ごせるとええな…♪」
コメント
2件
初コメ失礼します(ˆ. ̫ . ꜀ˆ)最高の作品ありがとうございます🥹💎ちゃんの家庭事情ってどんな感じですかね???良ければ教えてください✩゜*⸜(ू ◜࿁◝ )