テラーノベル
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「最終話ー匿名ー」でのハッピーエンドと同じ内容です。
注意は8話をご覧ください。
『俺は…』
『…』
「別に今すぐ決めろとは言わないある。」
「ゆっくり考えるよろし。」
朝になった。
考える時間なんて一晩でとても足りるわけがない。
『はぁ…』
「アーサー?」
「暗い顔してどうしたんだい?」
アルフレッドが俺の顔を覗き込む。
驚いて背けようとしてしまった顔を無理やり見つめられた。
『お…おい…』
「君の好きにすればいいじゃないか。」
「俺は君の決定について行くよ。」
俺を安心させてくれるように微笑むアルフレッドは、なぜか懐かしいような感覚にさせる。
『…そうだな。』
「おはようございます。」
『菊!…』
『もう動いて大丈夫なのか?』
居間に入ってきた菊を見て、俺は心配になり声をかけた。
「大丈夫ですよ。」
「これでも神ですから。」
菊の言葉で現実に引き戻され、俺はまた悩まされる。
俺がここを出たせいで、菊がもし…
アルフレッドとマシューを置いていく訳にも…
フランシスだって…
俺だって本当は…みんなと一緒にいたいけど…
数日後、ついに決断ができたため、菊たちに別れを告げた。
『俺はここを出ようと思う。』
『アルフレッドとマシュー、フランシスもそのつもりだそうだ。』
「…行ってしまわれるのですか。」
「行かないでほしい、なんて言ったらだめあるか…?」
しゅんとする2人を見て留まりそうになるが、俺はこれ以上ここにいてはいけないと思ってしまった。
『じゃあな。』
『またどこかで。』
踏み出そうとした瞬間、菊の声がかかる。
「待ってください!」
「最後に…一つだけ…」
手招きをする菊の元に歩み寄る。
菊のそばにくると、菊はなぜか微笑んだ。
『なぁ…どうし…っ!?』
気づけば、自分のみぞおちから生暖かい液体が流れ出ていた。
『は…ぇ…?』
どんどん自分の体温が下がっていくような感覚になる。
でも、不思議と痛くはなかった。
「私が手を施さなければ…あなたは…」
「菊…」
「菊ちゃん…」
「菊さん…」
何も聞こえなくなっていく中、みんながなにか呟いていた。
「早く夢から覚めればいいですね…」
「全く君は…とんだお寝坊さんなんだぞ…」
「あなたが夢の中で迷子にならないように…」
「早く向こうへ行くあるよ…」
「またどこかで会おうね、アーサー…」
⚠️92呼び注意
イギリスさん!
499
24
2,030
起きてください。
おい、イギリス〜!
イギリスさん…
早く起きるよろし!
『ん…ぅ…』
「あっ…起きましたね。」
「酷く魘されてたけど、どんな夢みてたのさ。」
『夢…だったのか…』
「さて、イギリスが起きたところで!」
「世界会議を始めるんだぞ…って…」
「イギリス!?」
「イギリスさん!?」
「坊ちゃん!?」
なぜか視線が俺の方へ集まる。
俺はまだ夢心地で、何が起こっているかわからなかった。
「ど…ど…どうしたんですか!?」
「な…泣くなよ…」
「君に泣かれると色々と困るんだぞ…」
「どうすればいいある!?」
「だ…大丈夫ですか…?」
皆に言われて気づく。
俺の目からは涙が次々と溢れていたんだ。
『変な夢を…見ただけで…』
そんな言い訳をしながら目を擦るが、涙は止まらない。
「そんなに擦ると赤くなってしまいますよ。」
「よし、世界会議は中止だ!」
「皆でイギリスを宥めるんだぞ!!」
「「「「「おー!」」」」」
HAPPYEND.『In a dream』
コメント
5件
うわえ?ちょ、まっえ?そう来ますか…クッ(?) これHappyエンド…ではあるの、か?あるか、うん。取り敢えずとてもいいことは分かりました👍️w
読み終わりました……「ハッピーエンド」とあるのに、この切なさは何なんでしょう。夢の中であれだけの別れを経験して、現実に戻ったとき涙が止まらなくなるアーサーの心情が痛いほど伝わってきました。みんなが一斉に心配して宥めようとする温かさが、かえって夢の中の孤独と対照的で。最後の「夢の中で」というタイトル回収も、静かに刺さりました。素敵な最終話をありがとうございます🌷