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#スワロウテイル
空乃 風♋🥀🐇
71,737
ひしゃまる .🍫
205
「ヒィッ……! 来るな、来るなァ!」
バルトロメウスは腰を抜かし、無様に床を這いずりながら逃げようとした。しかし、レオンの歩みは止められない。一歩、また一歩と近づくたび、親友の命を弄ばれた怒りと、その呪縛を断ち切った決意が、レオンの剣に白銀の猛烈な魔力となって宿っていく。
「国の平和を望む者たちを欺き、戦火を煽り、友を死に追いやった。バルトロメウス、お前の罪は、その命を以てしても償いきれない」
「待て! 私を殺せば、この国の軍部は瓦解する! また他国からの侵略が――」
「その時は、俺がこの剣で国を護る。お前のような闇を抱えずにな」
レオンの腕が一閃した。
眩い光の軌跡が謁見の間を真っ二つに切り裂く。バルトロメウスの悲鳴は光の中に掻き消え、彼がこれまで築き上げてきた強欲な野望のすべてが、その身体と共に跡形もなく消滅した。
静寂が戻った部屋に、バルトロメウスの私邸を取り囲んだ国王直属の近衛騎士団が雪崩れ込んできた。彼らを率いる隊長は、崩壊した謁見の間と、横たわるガイルの遺体、そして剣を収めるレオンの姿を見て、すべてを察し、静かに敬礼を捧げた。
「英雄レオン殿。公爵の裏切りの証拠は確かに。……すべて、終わったのだな」
「ああ。……すべて終わった」
レオンは短く答えると、ガイルの傍らで涙を流し続けるセリアの元へ歩み寄り、その小さな肩を優しく抱き寄せた。
――数日後。
王都の喧騒から遠く離れた、緑豊かな故郷の丘。
そこには、新しく建てられた小さな墓石があった。墓前には、ガイルが愛用していた漆黒の短剣が、深く地面に突き立てられている。
青空の下、レオンとセリアは並んで手を合わせていた。
「お兄ちゃん、見てる? 私、もう泣かないって決めたよ」
セリアは涙を拭い、澄んだ瞳で墓石を見つめた。彼女の首元にはもう呪いの首輪はなく、その表情には兄に護られた命を全うしようという、強い光が宿っていた。
レオンは突き立てられた短剣の柄にそっと手を触れ、心の中で語りかけた。
(ガイル。お前が命をかけて遺してくれたこの絆を、俺は生涯をかけて護り抜く。お前が愛したこの国を、今度こそ本当の平和へ導いてみせるよ)
レオンが手を離すと、一陣の穏やかな風が丘を吹き抜けた。まるでガイルが「あぁ、頼んだぜ」と笑いながら、二人の背中を押したかのように。
「行こう、セリア」
「はい、レオンさん!」
レオンは前を見据え、力強く歩み出した。その隣には、兄の遺志を胸に刻み、共に前を向くセリアの姿がある。
裏切りと陰謀の渦を潜り抜けた英雄と少女は、かつての友が何よりも望んだ「明日」へ向かって、しっかりと未来への一歩を踏み出したのだった。
コメント
7件
もしや 完結 ... !? 😭 めっちゃ 良かった 🥹💖 すっきり したね ( 神作 ありがとーう 😭
天才かな?(*´ω`*) すごい熱くて面白かった!! まとめ方が綺麗すぎて憧れる✨️✨
うわっ、第7話で一気に決着がついたんだね…! レオンが「俺がこの剣で国を護る」って言い切るところ、痺れたよ。バルトロメウスの言い訳を一刀両断する感じがすごくカッコよかった。それに、ガイルの墓前で短剣を地面に突き立てるラストシーン、ぐっときたな。男の友情の終着点として、泣けるよ…。セリアが「もう泣かない」って決意するところも、彼女の成長が感じられて素敵だった。次が気になるけど、一旦この余韻に浸らせてください!