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夕暮れ
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「お前4号館の噂知ってるか」
「有名な都市伝説だよ」
「ドッペルゲンガーと会えるとか、異世界と繋がってるとか言われてる」
「いろんなところに現れるらしいけど、この大学でも見られたって話!」
「、ん」
アパートの一室で、目が覚める。
アルコールが抜けきらず、まだ頭が痛い。さすがに 飲み過ぎたか。
窓からの日差しは随分と明るいが、今日は大学の授業は1限じゃない、1限だったらこんなに飲んでないだろう。
スマホを充電器から外すと、画面がつく。表示された時間は思ったより早い。
まだ10分は寝れるな。
そう思い、目を閉じた時、着信音がなった。
表示された名前を見て、渋々スマホを手に取る。
「もしもし、中国さーん?」
「聞こえてるアル」
「昨日結構あなた飲んでたでしょ、
起きてるかなと思いまして。遅刻しますよ」
「あと10分は寝れるアル…」
「起きてください」
「ん〜日本迎えに来てアル」
「あなた仮にでも私より年上でしょう?全くもう…」
「…来てくれるアルね?」
「はいはい、着替えと朝ご飯くらいは終わらしといてくださいね」
「ん」
電話が切れる。
これで着替えてなかったら怒られそうだな、と思い朝ご飯は抜くこととし渋々起き上がる。
もうすぐ夏を迎えるが、冷房つけるには早すぎたようで、少し部屋が冷えている。
適当な服に着替えて待つこと10分ほど、玄関のチャイムが鳴った。
インターホンを確認することもなくドアを開ける。
「ちゃんと着替えてますね、えらい」
「ん」
「まだ寝起きモードですね…大学の用意しましたか?」
「いや」
「そんなこったろうと思いましたよ…部屋入れてください」
「ん」
日本は遠慮なく入って行き、そこら辺の荷物をあさっている。
もう何回目なのか、手際よく中国の大学の用意している。
「またこんなに散らかして…」
そう言ってゴミ箱にゴミを突っ込む姿はまるで息子の部屋を片付ける母親のようだ。男だが。
「もうこんな時間、!大学行きますよ」
「はいはい、」
日本に荷物を押し付けるようにして渡され、2人で急いで玄関を出る。
こうやってこのアパートから走り出すのも何回目だろうか。
「間に、合っ、た…」
「そうだな」
息を切らす日本とは対照的に中国は余裕そうである。
日本の体力がないのかそれとも中国の体力があるのか、はたまたそのどちらもか。
当たり前のように隣の席に座り講義を受ける。
日本と中国、この2人は幼馴染であり、まだ小学校にも入らない年からの仲である。
と言っても、中国の方が4つ年上で、2人は兄弟のような仲だ。
ではなぜ、同じ講義を受けているのか。
中国が留年したわけではない。またもや同じ年に同じ大学の同じ学部に入りたかったという激重思考でもない。
中国は家庭の事情によりお金が足りず、高校卒業後はしばらく就職していたのだ。
だが、自分でお金の貯め、大学に受験することを決めた。
日本に受験することは伝えていたものの、2人ともまさか同じ大学の同じ学部に受験したとは知らず、当日の受験会場で2人と目を丸くさせたものだった。
なんやかんやで2人とも合格し、もう大学3年生になる。
最初の方、一生のうちに一緒に授業を受けれるとは思わず、お互いそわそわしていたのは懐かしい話。
授業を終え、昼を食べあっという間に1日が終わり、夕方のこと。
「ここの新しくできた店知ってるアルか?」
「知らないです」
「パンダのスイーツあるらしいアル。行かないアルか?」
「パンダは別にあなたが好きなだけでしょう?」
「でも日本スイーツ好きアルね?」
「うっ、でも最近体重が…」
「大丈夫アル、どうせそんなこと言って行きたいアルね(笑)」
「…甘いもの食べるなら今日で終わりにします!」
「それ先週も聞いたアル」
「…そうでしたっけ」
「まあ 行くならいいアル」
大学の後、寄り道することも多く、とても仲良さげである。2人で入っているサークルも楽しく、学びたいことが学べ大学生活は順風満帆とも言えた。
コメント
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夕暮れさん、第1話読みました〜!🎀✨ なんかもう、この2人の空気感がめっちゃ良き…!中国が日本を起こす朝の電話とか、日本が「来てくれるアル?」って甘える感じとか、めっちゃ関係性出ててエモい😭💕 同じ大学同じ学部に偶然受かってたっていう運命感もすごい好き。パンダスイーツのやりとりも可愛すぎるし、これからもっと仲良しな2人を見ていたいな〜!続き楽しみにしてます🌸