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【初兎目線】
遠くで
懐かしい声が聞こえる
もう自分は何なのかが全く分からない
その儘
ずっとずっと
視界も音も
ぼんやりとしていて 遮られていて
それはまるで
そうだ
俺は・・・・・。
(目を醒ます)
【りうら目線】
久しぶりに見えた兄の顔は。
前と同じ様にあったけど。
初兎の目は閉じられたまま。
でも違うのは
初兎の体には大量の医療器具と癒えぬ事の無い暴力による傷、そして体に赤黒い筋として残った手術の跡。
傷ついて傷ついて、それでも必死に生きてくれた俺の誇れる兄ちゃん。
感情が溢れてやまなくて、初兎の体を抱きしめたその時。
nunu.