明那side
あれから数週間後…
ふわっちはいつもの生活に戻ることができた
あの事件が起きる前と変わらない姿で。
いつもの笑顔、優しい声、柔らかい雰囲気
しかし、一つだけ変わってしまった。
ふわっちは「男のひと」に触れられることを異常に怖がるようになった。
少し肩に手を置かれただけでも怯えた表情で反射的に振り払い、呼吸が乱れる。
それがどんな相手でもそうなってしまう。
…彼氏である、俺であっても…
(かなり重症だな…)
正直悲しいと言う気持ちがないと言えば嘘になる
ふわっちを抱きしめたい、キスしたい、それ以上だって…したい。でもこれがふわっちを苦しめるなら…
「…俺は、どうしたらいいんだ…」
それでも俺はふわっちを守ると誓った。
嫌がることなんて絶対にしない。
誰にもさせない
「明那ただいま〜」
ちょうどふわっちが帰ってきた。
「おかえり!ふわっち!お仕事お疲れ様」
とにかくふわっちの前で悩んでる顔は絶対に見せない。変な心配をかけないように。
「ん?なんか明那元気なくないか?」
(さすがホスト…)
ふわっちの洞察力には正直驚かされる。
「なんでもないよ!それよりほら!早くご飯食べちゃおー」
「あ、うぉお」
そこから俺たちはご飯と風呂を済ませ、
「作戦」を始める
ふわっちが男を克服するための時間
「じゃあ手…触るよ?」
「う、うん」
日々少しずつ体の部位に触れ合っていき、
少しずつ男に慣れていくと言う作戦。
「怖くなったらすぐ言ってね」
「…うん」
ふわっちの大きな手と俺の手が絡め合う
若干ふわっちの手が湿ってきた。
「ふわっち?辛い?無理しなくていいよ」
「いや…む、無理なんて…ハ、し、てないよ、大丈夫…大丈夫」
「いや、でも手汗、」
「…ハ、だ、大丈夫だから…ね?」
そういって震えてるくせに。
呼吸も荒くなってるくせに。
顔色だって最悪で、無理してる癖に
やっぱり俺が相手じゃ、克服は無理なのかな
「はい!今日はここでおしまい!」
「ぁっ…」
「また明日頑張ろうね!ふわっち!」
意味があるかはわかんないけど
コメント
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深夜にすいません! 不破っち?無理はしちゃだめ!