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勇者「すごく広い草原が広がってる…ここが確か風の地平線だったはず…」
ウィンドー「クワァァ!我が領域に入るとはいい度胸だぁ!!侵入者は吹き飛ばしてやろう!クワァァ!!!」
勇者「う、うわぁぁ!ちょ、ちょっと待ってーー!」
ウィンドー「うん?その手に持つものは…我の依頼か、ほう貴様が我の依頼をこなすのだな?素晴らしい!気に入ったぞ!特別に領域に入ったことを許してやろう!」
勇者「た、助かった…あ、そうだ…依頼も何だけどもう一つ渡したいものがあるんだ」
ウィンドー「む?我に手紙だと?ふむ………!?!?」
勇者「あ、あの?」
ウィンドー「クワァァ!!!この人間界の王とやらを我の前に引きずり出せ!いやその前にお前の内臓を引き摺り出してやろうぞ!!」
勇者「うわぁぁ!や、やめて!僕はただ持ってきただけなんだよ!」
ウィンドー「ふーー!ふーー!ふん、いいことを思いついたぞ、お前が見事我が頼みを叶えることができればお前の無礼はチャラだ、どうだ?やるか?それともこの場でお前の!!!」
勇者「わーー!分かったやるよー!やるからやめてーー!」
ウィンドー「ふふふ、いい返事だ、そうだな…我の見た雲について教えておいてやろう」
勇者「た、たすかった…」
ウィンドー「そう、あれは我が領域内の見回りをしていた時だった…気持ちよく雲を突き抜けながら飛んでいた。そして目の前に大きな雲があったからそれも突き抜けてやろうと速度を上げた、その勢いでぶつかったからな…何が起きたか分からなかったが、取り敢えずすごく痛かった…上を見たらその雲の上には雲でできた城のようなものが建っていた。それに気を取られているとその雲の城は急に姿を消したんだ!」
勇者「雲の上…」
ウィンドー「そうだ、お前に空が飛べるとは思えんが…まぁ何とかなるだろ、我の願いを叶えられなかった時は…分かるな?」
勇者「…!わ、分かってるよ!」
ウィンドー「クワァァ!なら行け!さっさと触れる雲を持ち帰ってくるのだ!!かけらでも良い!」
勇者「わ、分かったから!今すぐ行くから!」