いつも通り、電車に揺られて、自分の勤める会社に行く。この会社に勤めて3年が経った。頑張ろうと気合いを入れて、会社の自動ドアをくぐると、いつもより騒がしかった。肩に重みを感じて振り向くと友達の村野遥がいた。
「遥じゃん。おはよう。あのさ、肩重いんだけどどした?」
遥が会社の入り口ですぐに話し掛けてくるのが珍しく、なにがあったのか聞いてみるとキラキラした目でこう言ってきた。
遥「あのね!!ものすっごい敏腕な社長さんが来るらしいの!!」
どうやら社長が昨日限りで退任し、新しく社長が来たらしい。
「そうなんだ。社長来るだけでこんな騒がしいんだ。」遥「知らないの?社長の名前!!!」「知らないよ笑誰?私が知ってる人?」 「深澤辰哉だよ!!」