深澤辰哉。
これまでにも様々な事業の社長を勤め、全ての事業を成功に導いた若きカリスマ。
物腰柔らかそうな人間性に、様々な人間の心を奪っていくようなかっこよさなどから、事業の社長になってほしいと言う人間が増加中だそうだ。
「今ネットで調べたこの人であってる?」
スマホの画面を遥に見せるとまたもやキラキラした目で私を見てきた。
遥「そう!!この人!!それで、今から社長の着任式があるから!一緒に行こ!!」
そう言って私の手を引っ張っている遥は、買ってほしいおもちゃを見つけてお母さんに見せに行く女の子のようで、思わず笑ってしまった。
着任式の会場は新入社員のオリエーテーションが行われた場所で、前の席には既に社長をまだかまだかと待ち構える、女性社員が多くいる。
まもなく始まるのだろうか、電気が暗くなり、人の声もだんだんなくなっていく。
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