テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🦍(独身)↔🍆 ☃️→←🍌
御本人様とは関係しません。
あくまでもフィクションです。
ご了承下さい。
今回は🦍と🍆のダブル視点なります。
(🦍さん視点)
ここは馴染みの焼き鳥屋で、店内は香ばしい醤油の焦げる匂いと、脂が炭に落ちて弾ける煙が一瞬で都会の喧騒を洗い流してくれる俺とぼんさんのお気に入りの店。
奥の小さな個室が2つあり、しっかりとプライベートを守ってくれる。いつもであれば1室を利用するのだが…今回はその両方の個室を利用して今回の作戦に挑む…。
「ぼんさん、AirPodsです。ライブリスニングの設定はもう済ませてあるので聞こえると思いますが…どうですか?」
「うん、聞こえる。大丈夫。おらふくんも聞こえるでしょ?」
「はい…」
ぼんさんは iPhoneとAirPodsのライブリスニング機能を使って、離れた所から俺とQnlyとの会話を聞き、 Qnlyの気持ちをおらふくんに聞かせるという作戦を実行しようとしている。
ただ…おらふくんはあまり乗り気ではないみたいだ。
まぁ…早い話が盗み聞きだから…あまりいい気はしないよな。
でも、本人を目の前にして本音ってなかなか言わないのが人間の性だし…
とりあえずおらふくんがQnlyの話を聞いて…どう気持ちの整理をするかだな…
それにQnlyの事も心配だし…
「ぼんさん、そろそろQnlyが来ると思うので、僕…席に戻りますね」
「うん。ドズさん、Qnlyの事頼むね 」
「分かってます…」
「ドズルさん…スミマセン」
「大丈夫。とりあえず話を聞いてみて…考えようね」
「…はい」
「じゃあ、ぼんさん行きますね」
「うん」
俺に向かって軽く手を振りながら温かな笑みを零す貴方…
ホントは一緒に食べたかったな…
もうちょっとぼんさんと一緒にいたかったな…
せめて、これぐらいは許してよ…
「あっ!おらふくん、肩に何かついてるよ?それ虫じゃない?」
「え?え?どこですか?!」
おらふくんが自分の肩に顔を向けた瞬間、俺は素早くぼんさんの頬に手を添えて唇を奪う。
『!?』
突然のキスに目を見開いて驚くぼんさん…。
そして…すぐ唇と手を離し、何も無かったような顔をする俺…。
「あ!何か違ったみたい。ゴメンおらふくん」
「もードズルさん、虫苦手なんですからやめて下さいよ…ってぼんさん何で顔赤くなってるんすか?」
「……別に…何でもないよ///」
「??」
「…じゃあぼんさん、おらふくん…また後で」
俺は彼らの居る個室から出て、隣の個室に移り、Qnlyが来るのを待つ。
(🍆さん視点)
もードズルさん!おらふくんがよそ見をしてる間にキスしてきて… ビックリするじゃんかよ…。
もし、おらふくんが見てたらどうするつもりだった訳?もーっ…ドキドキが止まらない…。
動揺している俺を見て、おらふくんが心配そうに…
「ぼんさん、大丈夫ですか?」
と尋ねてきた。
「う、うん。大丈夫、大丈夫!とりあえず何か頼もうか?焼き鳥の盛り合わせとかどう?ココの焼き鳥マジ美味しから…」
と話題を変えてやり過ごそうとすると…
「ぼんさん、この店よく来るんですか?」
「うん。ドズさんと一緒にね」
「へぇ~…個室があるってイイですね」
「だよね…ついでにココ、注文はタブレットからだから、声を出す心配が無いでしょ?だからプライベートが守られて、安心して食事ができるんだよ…」
「なるほど…」
「でも1番のお気に入りは、焼き鳥がマジで美味しいところ!他ではもう食べられなくなるよ」
「へぇ〜。ちなみに…ぼんさんのオススメは何ですか?」
「何でも美味しいけど…俺は砂ズリとネギまが特に好きかな?頼む?」
「はい、頼みましょうよ」
「じゃあ、砂ズリとネギまと焼き鳥の盛り合わせと…あ!飲み物どうする?」
「僕、烏龍茶で…」
#🍆受け
55
「OK!じゃあ俺はコーラにしようっと」
「あと、サラダも欲しいです…」
「了解。あ…ここのチキン南蛮も美味いよ。ドズさんいつも頼んで食べてるんだよねぇ」
「そうなんですか?…それも食べてみたいです」
「うん、頼もうか」
俺はタブレットをタップして注文する。
「とりあえず頼んだから…美味しい物、いっぱい食べよう」
とおらふくんに伝えると『はい…』と返事したが、やはり罪悪感からか…いつもの元気がない…
「おらふくん、気持ちの整理はついた?」
「…いえ…なかなか…」
「そうだよな…でも、いつかは決断しないと余計に辛いからね…」
「……」
「それに…Qnlyだって辛いとおもうよ」
「…はい…」
「今日はお互いの気持ちを整理するキッカケにすぎないけど、 ちょっとでもいいから…自分に向き合う為の一歩を踏み出してほしい…」
「……」
「罪悪感があるのは百も承知だ…でも、気持ちを聞く1つの手段として割り切ってほしい…」
「…分かりました…」
おらふくんに俺の気持ちを伝えて、少し納得してくれたところに注文した料理や飲み物が届き始めた…
「ほら、おらふくん。食べよう。腹が減っては何とやらって言うし…ね?食べよう!」
「はい」
俺達が先に食べ始めた数分後、ドズさんの声がイヤホンから聞こえ始めた…
『Qnlyお疲れ』
さあ…始まるぞ。ドズさん、頼んだよ…
(🦍さん視点)
暫く経ってQnlyが店に着いた。
店員に個室を案内され俺の前に座る。
「Qnlyお疲れ」
「お疲れ様です。遅れてスミマセン…」
「いや、大丈夫だよ。とりあえず焼き鳥の盛り合わせとちょっとした物は先に頼んでおいたけど…、Qnlyも何か頼もうか?」
「はい…何が美味しいですか?」
「ここ、何でも美味しいよ。僕のイチオシはチキン南蛮だね。この店の主人が宮崎出身だから本場のチキン南蛮が食べれて美味しいんだ。頼む?」
「はい、食べたいです…」
「OK!飲み物は?」
「お茶で大丈夫です…」
「分かった。頼むね」
俺はタブレットで追加の注文をした。
「今日は…スミマセン。俺の為に…」
「そんな事ないよ。心配事を心に溜め込む方が辛いからね…とりあえず、さっきの続き…聞こうか」
「…はい…」
「えーっと…地下鉄で転んだ時におらふくんに庇ってもらって、罪悪感から以前のように付き合うことができなくなったって事だよね? 」
「はい…おらふくんに申し訳なくて…」
「Qnlyもケガしたんでしょ?」
「…いや、俺のケガはおらふくんが庇ってくれたおかげで、本当にたいしたことなかったんです」
「うん…」
「それよりおらふくんの方が心配で…」
「でもおらふくん、ジムとか行って鍛えてるから…大丈夫なんじゃない?」
「おらふくん自身も『鍛えてるから大丈夫やで』って言ってましたけど…」
「だろうね…」
「でも、転んだ後…倒れてるおらふくんを見て…俺…血の気が引いて…頭真っ白になって…パニックになったんです 」
「……」
「このまま起きなかったらどうしょう…身体のどこかに障害が残ったらどうしよう…打ちどころが悪くて死んでしまったらどうしよう…って考えてたら、恐怖のあまり震えが止まらなくなって…」
「……」
「その時、俺と一緒にいなければ…おらふくんに 危害は無かったはずなのに…って思う様になったんです…」
「……」
「その日からです。心の中で『俺がいなければ…』って思う様になってしまっ…、そこからおらふくんとの接し方が分からなくなったっていうか…」
「……」
Qnlyが話をしている最中に頼んでいた料理や飲み物が届く…
「Qnly、とりあえず食べようか」
「…はぃ…」
俺達は注文した料理を食べ始めた…
(🍆さん視点)
AirPodsから聞こえてきたQnlyの悩みを2人で聞いていていたら、おらふくんの箸が止まった。
「おらふくん?」
「…Qnly…そんな事、気にせんでええのに…」
「でもさ…庇われた方は、やっぱり気になるよ。でも、パニックになるのは意外だったな…」
「……ぼんさん、僕…余計な事をしたんやろうか?」
「いや、俺もおらふくんの立場なら…そうすると思うな…」
「けど…こんなにQnlyを追い込ませてしまった訳やし…」
「うーん…なんだろう…俺はQnlyの心の奥に何か秘めた何かがあるんじゃないかな?」
「…え?」
俺はQnlyがそこまで追い込まれるまでには心の根底に何かがあるんじゃないか?と想定する…
もしかして…Qnlyも…
(🦍さん視点)
食べながらQnlyがそこまで悩むには、何か別の理由があるのでは…?と推測して、少し探りを入れてみた。
「ねぇQnly…。もしさ、庇ってくれたのが俺だったりぼんさんやMENだったら…そこまで考える?」
「…え?……いや…そこまでは…」
「やっぱり…。じゃあそれって…おらふくんだから考えたって事じゃない?」
「…え…どうゆう事ですか?」
「言葉どおりさ。だって…他のメンバーにはそこまで考えないのに、おらふくんにだけは凄く悩んで…不安になるって…不思議じゃない?」
「……」
「ちなみに、俺とぼんさんが同じ状況だったら、俺も同じ様に考えるかもしれない…」
「……」
「離れた方がいいって…極論までいくかは分からないけど…でも確実にパニくるね…」
「……」
「だって好きな人が俺を庇って傷を受けたって考えたら…相当ヘコむし…」
「……」
「ねぇ…Qnly、おらふくんと一緒にいる時ってさ…どんな気持ち?」
「…え?」
「俺ね…そこが今回の悩みの根っこにあるんじゃないかな?って思うんだ」
「……」
「おらふくんに対しての本音の気持ちってやつは…どうなのかな?…ちょっと考えてみて…?」
「…おらふくん…への本音の気持ち…」
「……」
(🍆さん視点)
ドズさんも気づいたみたいだな…
多分Qnlyはおらふくんの事が好きなんだろう。
それが恋愛感情なのか…友人としての感情なのか…自分でもまだはっきり分からないままで悩んでるはず…。
ふとおらふくんを見ると…箸が止まっていて、黙って何やら考えていた。
「おらふくん?」
「……あ、はい…」
「俺さ、Qnlyがおらふくんを大切に想ってる気持ち…分かった様な気がする」
「…え?」
「ただ…それがどういう感情なのか…まだ整理できてないんだと思うよ…」
「……」
(🦍さん視点)
Qnlyはおらふくんに対する感情がLikeなのか?それともLoveなのか?悩んでいる事だろう。
俺もぼんさんに対する感情に気づくまで…ホント紆余曲折したからな…よく分かる。
さて……もう一押しかな…
「Qnly…正直に答えてね。おらふくんの事…好きかい?」
「…はい…」
「それはメンバーとして?それとも友達として?」
「……」
「それとも…恋愛対象として?」
「…分かりません…」
「……」
「…メンバーや友達としてのおらふくんは好きですけど…、でも、心の中にある『好き』っていうのは…それとはちょっと違う感じがして…」
「……」
「…これって…異性に芽生えていい感情なのか?……正直…戸惑ってます…」
「…だよね…」
「……」
「…もしさ、おらふくんが他の知らない男と抱き合っていたり…キスとかしてたら…どう思う?」
「…いや…な…気が…します…」
「…Qnly、それが答えなんじゃない?」
「……///」
「恋愛感情って誰に抱くか…ホント分かんないよね…」
「……」
「でもね、その気持ちを伝える・伝えないは、Qnly自身で決めていかなきゃだけど…どうかな?」
「……」
「気持ちを伝えないまま蓋をして…これからもメンバーとして付き合うか…それとも気持ちを伝えておらふくんがどう答えを出すか…」
「……」
「もし、おらふくんもQnlyと同じ気持ちで付き合うって事になったら嬉しい事だと思うけど…、もしダメだった時は、これから辛い気持ちを抱きながら一緒に仕事をしなくちゃいけなくなる事になると思うよ…」
「……」
「まぁ、おらふくんは優しいからね…。気まずくならないような空気感を作ってくれるとは思うけど…ね」
「…ドズルさん…。俺…正直…どうすればいいか…まだ…」
「…だよね。そこは焦らず考えてみて…答えを出してごらん…時間かかってもいいから…ね 」
「……はぃ…」
Qnlyは 視線を逸らしながら答えたが…微かに声が震えていた。
動揺しているQnlyに小声で少しアドバイス…
「…俺は案外…良い方に転ぶんじゃないかな?って思うけど…ね」
「…え?」
(🍆さん視点)
AirPodsから聞こえてきたQnlyの気持ちに、おらふくんは頬を赤く染めながらも動揺していた…
「…おらふくん…良かったじゃん」
「…はい!」
「俺達ができるのはここまでだよ…」
「はい!ぼんさん、僕…やっと1歩踏み出せそうです」
「…そっか…」
「今からQnlyに…告白しに行ってもイイですか?」
「え?え?いやいや…ちょっと待って!それは急展開すぎるって…早まるな!」
「え?何でですか?」
「…よく考えてよ、おらふくん。俺達はこれまでの会話を『影』という立場で聞いてるんだよ?気持ちが分かったから、ハイ!即行動…っていう訳にはいかないでしょ?!」
「…あ、あぁ…」
「焦る気持ちは分かるけど、一旦落ち着いて……おらふくん…」
「……」
まぁ恋は盲目…ってよく言ったもんだ。
おらふくん…今の状況をよく考えてね…
とりあえずドズさんにメールして…こっちに来てもらうか…。
(🦍さん視点)
携帯が震えた…メールだ…。誰だ?
あ…ぼんさんからだ。何? え?『こっち来て!』…何があった?
「ゴメン…Qnly、ちょっと電話してくるから…食べてていいよ」
「…はい」
俺はQnlyを残して個室を出て、ぼんさん達がいる個室へ移動した。
ドアを開けて中に入ると…ぼんさんが少し困った顔をしていた。
「どうしたんですか?」
「いや…おらふくんが今にもQnlyがいる隣の個室に突って『告る』って言うから…止めてんのよ…」
あ…そういうことね。若いなぁ…
まぁ…おらふくんの気持ちを考えると…お互いが両想いって分かった訳だから…気持ちの昂りを即行動に移したいっていうのは分かるけど…
「おらふくん…落ち着いて」
「…けど…」
「気持ちは分かるよ。けど…それは今じゃないと思うな」
「え?」
「俺はね…Qnlyが自分の気持ちにやっと気づいた訳だから…その気持ちと向き合う為の時間をあげたいんだ…」
「……」
「だから…おらふくん、Qnlyの為にも少し待っててあげてほしい…」
「……分かりました…」
チラっとぼんさんを見たらホッと胸を撫で下ろしていた。
相当気が気でなかったみたい…
「ぼんさん、これからどうします?」
「こっちは食べ終わったし…そろそろ帰ろうかなって思ってる」
「分かりました。僕等はもう少し食べてから帰りますね」
「分かった。じゃあ先出るね」
「はい」
「おらふくん、帰ろうか」
「ぼんさん、ドズルさん、本当にありがとうございました。僕頑張ります」
おらふくんは、何か吹っ切れたように笑顔で俺達に深々と頭を下げた。
そして、ぼんさん達はQnlyに気づかれない様に店を後にした。
その後、俺はQnlyと残りの食事と話をして店を出た。 店を出る頃にはQnlyも少し顔つきが変わった様に思える…。
「ドズルさん、ごちそう様でした。ありがとうございました」
「いいえ。気をつけて帰ってね」
「はい」
「頑張って自分と向き合うんだよ?」
「はい。自分なりに答えを出したいと思います。それじゃ…失礼します」
「うん。またね」
Qnlyは会釈をして帰って行った。
俺は家路に着こうと歩き始め、交差点を何度か曲がったら…ぼんさんが立って待っててくれていた。
「ぼんさん!」
「あ!ドズさんお帰り」
そう言いながら、俺にAirPodsが入っているケースを渡す。そして心配そうに俺を見ながら…
「疲れたでしょ?本当にゴメン…大変な役回りさせて…」
と謝ってきた。俺はケースを受け取ると、ぼんさんを見つめながら返答する。
「イエイエ…大丈夫です。おらふくんは?」
「帰ったよ」
「そうですか…」
「俺達も帰ろう」
「はい」
街灯が途切れた薄暗い中を俺達は肩を並べて歩く…
「2人…上手くいくといいね…」
とぼんさんがポツリと呟いた…
「そうですね…」
と俺が答えると…
「なんだか…昔の俺達を見てる様で…応援したくなるんだよね」
ぼんさんは照れくさそうに頬を赤らめながら微笑み呟く。
『その気持ち…分かりますよ…』
俺は人目が無くなったのを確認して、
貴方の手を握り…絡めた指先が離れない様に俺のコートのポケットへと隠し入れた。
ぼんさんの手は…指先まで冷たくなっていて…、恋人繋ぎをしている手を思わずギュッと握って…尋ねた。
「…どれぐらい…待ってたんですか?」
「ううん…そんなに待ってないよ」
…分かるような嘘をつくぼんさん。
ポケットの中で、繋いだ手の熱が逃げないように…更に深く握り直す。
「これ以上身体が冷えたら…風邪をひきますよ。早く帰ってお風呂入りましょう。しっかり温まらなきゃ…」
「もう、心配性だなぁ…ドズさん。俺、大丈夫だよ?」
「ダメです!…貴方の身に何かあってからでは遅いんですよ…心配するこっちの身にもなって下さい…」
「ふふっ…優し。…ありがと」
「帰ったらすぐお風呂沸かしますね」
「ねぇ…ドズさんも一緒に入ろ?」
「はい、一緒に温まりましょう」
「…うん///」
ポケットの中で繋がっている手の温もりが、今日という一日の終わりを優しく引き延ばしている。
恋人繋ぎのまま歩幅を合わせ、時折肩をぶつけ合いながら進むそのリズムが俺にとって…とても心地よく感じた。
そして…慣れ親しんだ家路へと向う。
若い2人の幸せを願いながら…
コメント
4件
良い〜〜!!😆✨続きお待ちしてました!🦍🍆の良い雰囲気もありながら、⛄️🍌の戸惑いとか苦悩とかお互いの思いとかあって、凄く素敵なお話だなぁ〜って思いました^_^