テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
20,479
『何色の薔薇で染めますか?』〜私の白い薔薇を染めるのは〜
第12話 『2人だけの隠し事』
今日はユーハンと別邸の和室で過ごすことになった。
『あれ、ハナマルたちは?』
『それが…。私に気を遣ってくれたのか…。』
数時間前。
『せっかくなんだから二人きりになりたいだろ?俺たちは街へ買い物にでも行くからさ。』
『ちょうどストロベリータルトが食べたくなったので!』
『主様との時間楽しんでね、ほら、シロ、行くよ。』
『ふん……。』
『あ、ありがとうございます……。』
『という訳なのです。なので暫くは別邸には誰も帰ってきません。』
『そ、そっか。』
(正真正銘の二人きりか…なんか変に緊張してきた。)
『ふふ、そんなに緊張なさらないでください。せっかく二人きりなんですからリラックスしてください。』
(なんでユーハンはそんなに平常心なんだ…。)
私は出されたお茶を飲む。
『お茶菓子も用意してありますからね。』
『あ、ありがとう。』
『ここのお店のあんまんは美味しいんですよ。是非沢山食べてください。』
『うん。頂きます。』
二人であんまんを頬張る。
モッΨ( ‘ч’ ☆)モッモッΨ( ‘ч’ ☆)モッ
一方その頃――。
庭
『……。』
(さりげなく近付いて中の様子を見れないっすかね…。)
『おい、アモン。』
『うわぁ!』
後ろから声をかけられる。
『な、なんだボスキさんすか…』
『ルール違反しようとすんな。』
『な、なんの事っすか?俺は別に…』
『ったく。嘘つくならもう少しマシな嘘をつけ。今日の水やりが終わってることはもうわかってんだ。』
『( ᷄ᾥ ᷅ )ウグゥ』
屋敷の廊下
『よっと…。』
(ここの窓からなら別邸の様子が…。)
『こらラムリ!』
別邸の様子を盗み見しようとしたらナックに声をかけられた。
『ゲッ!な、ナック…』
『何してるんです。』
『べ、別に?』
『はぁ……。ほかの執事が主様と過ごしてる時は手出し無用。介入しないことがルールではないのですか?』
『だ、だって、ユーちゃんは僕より大人っぽいから主様だって、きっと…』
『…主様のことを信用しなさい。あの方はちゃんと本気で考えてくれてるのでしょう?』
『な、ナックのくせに正論…』
『一言余計です。』
庭の木の上
『ここからなら別邸から飛び乗れますかね。』
『こらー!ラト!降りてきて!』
『おや、見つかってしまいましたか。』
木の下にいるフルーレに呼び止められる。
『ルール違反しちゃダメだろ!降りてきて!』
『はいはい…そんなに怒らないでください。悲しいです。』
フルーレに服を引っ張られる。
『全く……。』
『すみませんどうしても気になりまして。』
『それは分かるけど決めたことなんだから守らないと。』
『はい、分かりました。その代わりフルーレと遊ぶことにします。』
『はぁ……本当に分かってるのかな…。』
『あんまん美味しかったぁ。』
『えぇ。とても。』
主様の口元を見たらあんこが着いていた。
『主様、失礼を。』
『え…。』
ユーハンは私の口元に触れる。
『っ…!』
私はぎゅっと目を瞑る。
『クスッ。あんこが着いてました。』
ユーハンはそれをペロッと舐める。
『ゆ、ユーハン……っ。』
『ふふっ。』
ユーハンはしーっと口元に人差し指を当てる。
『っ……///』
私は顔を赤くしてしまう。
『おやおや、顔が真っ赤ですね。』
『誰のせいで…っ。』
次回
第13話 『一線ギリギリ』