テラーノベル
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【第79話 偽りの襲撃】
ガルド村に急行した華奈とウィラードは、S級魔獣ケルベロスによって壊滅状態となった村を目の当たりにする。華奈は怒りを胸に圧倒的な力で一頭を瞬時に討伐するが、直後に十数頭ものケルベロスが出現し、騎士団との壮絶な総力戦が始まる。激戦の末に討伐は成功するものの、ミラード王は村人の犠牲を悼むことなく、不気味な笑みを浮かべていた。
さらに華奈は、ミラードに同行していた見慣れない黒法衣の集団が、禁忌魔法《リザレクション》によって死亡した子供たちを蘇生させている光景を目撃する。不自然な襲撃と禁忌魔法の使用から、一連の事件が王の計画によるものではないかと疑念を抱く。
後日、華奈はウィラードに調査を依頼。その結果、黒法衣の集団は王直属の魔法士であり、地下では戦闘女神を降臨させる依代の完成と、その魂を利用して伝説の大悪魔ルシファー復活を企てていることが判明する。しかし王直轄の計画である以上、ウィラードにも止める術はなかった。世界を揺るがす陰謀を知った華奈は、真相を確かめるため、最も信頼するパパ・ヤーガのもとへ向かう決意を固める。
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【80話 再会、だが。】
魔王レオンとの謁見で、匠は人間への未練を断ち切り、魔人族として生きる決意を固める。二千年前の盟約を破り戦乱を招くミラード王を討つ大義を示された匠は、魔王軍の先陣を任される。
数日後、匠は魂を削る代償と引き換えに指輪の力を解放し、七魔神ベルゼア、人狼ランドルフと共に商業都市ファーレンへ奇襲を仕掛ける。一撃で城門と城壁を破壊すると、転移魔法陣を書き換え、大軍を呼び寄せて都市を短時間で制圧する。しかし、その代償として魂はさらに蝕まれ、匠は激しい疲労に襲われる。
救援に駆け付けた第一近衛騎士団は、ベルゼアが展開した黒霧の結界に阻まれ、視界も探知魔法も封じられて進軍できずにいた。その混乱の中、ベルゼアは次なる作戦のため密かに戦場を離脱する。
一方、ウィラードは黒霧の中に潜む敵の気配だけを頼りに人狼ランドルフと交戦。互いに傷を負いながらも実力を認め合い、ランドルフは愚王ミラードのために命を散らすには惜しい男だと賞賛を送る。こうして、人間と魔人族による全面戦争の火蓋が切って落とされた。
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【81話 再会と迫る脅威。】
黒霧に包まれたファーレンで、ウィラードは敵の姿を捉えられず苦戦していた。そこへ姿を現したのは、魔王軍総司令となった匠だった。匠は魔人族として戦う決意を告げ、休戦条件を記した書簡を託すが、ウィラードは事態が最悪の方向へ進んでいることを悟る。
一方、フィルモア城ではミラード王が匠を侮り、警告を無視して迎撃準備を命じる。パパ・ヤーガは、ファーレンを一夜で陥落させた圧倒的な魔力の存在に警鐘を鳴らすものの、ミラードは軍拡や禁忌計画の中止を拒否し、全面抗戦を選択した。
その頃、ファーレンでは魂を削る指輪の代償に苦しむ匠を、七魔神アビルゲイが生命力を分け与えて支える。そして翌朝、返答なきフィルモアに対し、匠は決戦を開始。単身フィルモア城へ転移すると再び指輪の力を解放し、魔法士宿舎や城壁、魔導機関を次々と破壊して防衛網を崩壊させる。匠はベルゼアに救出され撤退するが、その姿を華奈は目撃し、本来の力を取り戻した匠への安堵と、自らの嘘が許されるのかという不安に揺れる。一方、城内は奇襲で大混乱に陥り、ミラードは華奈を人質にしようと画策するも、戦況はすでに魔王軍へ大きく傾いていた。
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【82話 神殺しの匠。】
魔王軍はフィルモア城下町へ進軍するが、匠は王民への攻撃を禁じ、安全な避難路を確保して混乱を最小限に抑える。一方、自身は魂を削った代償に苦しみながらも戦場を指揮し、七魔神を各戦線へ配置して近衛騎士団を足止めし、ミラードが切り札であるゴーレムを投入するよう誘導する。
その最中、神獣アングィスが姿を現す。怒りに燃える匠は刃を向けるが、アングィスは、かつて力を封じたのは魔人族を知らぬまま虐殺させないためだったと真意を明かす。レオンやシェラとの出会いを思い返した匠は憎しみを手放し、アングィスは神々の権限で匠の制限を解除するとともに、指輪で削られた魂を返還する。
一方、ミラードは秘密兵器ゴーレム部隊を出撃させる。しかし匠は操縦役の魔導士を真っ先に無力化し、借り物の剣だけでゴーレムの脚部と頭部を次々に破壊。フィルモアが誇る決戦兵器は一方的に壊滅し、司令官へ「無駄な抵抗をやめるようミラードへ伝えろ」と告げる。圧倒的な実力差を目の当たりにした司令官は恐怖に震えながら城へ逃げ帰り、戦局は完全に魔王軍優位へと傾いていく。
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【83話 剣聖クローソー】
ゴーレム部隊壊滅の報告を受けたミラードは激怒するが、なお秘策があると地下へ向かう。その途中、南部防衛を担う三剣聖の一人クローソーが現れ、華奈の拘束を引き受ける。一方、城内で匠の戦いを察知した華奈はクローソーと激突。圧倒的な実力差を見せつけ、剣を弾き飛ばして戦意を喪失させ、クローソーは戦略的撤退を余儀なくされる。
地下神殿では、ミラードがゴッドフリー司教へ戦闘女神の召喚を命じる。しかし司教は準備不足を理由に拒み、代わりに「強大な力を授ける秘術」を提案する。その真意は、魔物融合の禁術によってミラード自身を生贄とすることだった。欲に支配されたミラードは罠に気付かず術を受け、ケルベロスと融合して理性を失った異形の怪物へと変貌してしまう。
その頃、城前広場では撤退中のクローソーの前に匠が現れる。華奈を侮辱した言葉に静かな怒りを見せた匠は、剣聖の渾身の一撃を容易く見切り、一瞬で愛剣を断ち切る。圧倒的な実力差を示した後、柄頭の一撃だけでクローソーを気絶させ、捕虜としてアビルゲイへ引き渡す。こうしてフィルモア最強戦力の一角も戦線から脱落し、魔王軍はさらに優位へと立つ。
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【84話 再会と変貌。】
華奈は第一近衛騎士団が匠と交戦していることを知り戦場へ急行する。匠は近衛騎士たちを峰打ちで退けながらも、狙いはミラード一人だと告げる。しかしウィラードは主君を守るため立ちはだかり、全力で挑むも一撃で敗北する。続いてラインハルトが「華奈とは偽装結婚であり、一切手を出していない」と真実を明かし、華奈もすべてを打ち明ける。匠は華奈との決闘を受け入れるが、彼女が自ら剣を受ける覚悟を見せたことで誤解は解け、二人はついに涙の再会を果たす。
その直後、フォルカスが現れ、ミラードが人ならざる存在へ変貌したことを告げる。地下ではゴッドフリー司教が裏切り、禁術によってミラードを魔獣ケルベロスと融合させ、理性を失った怪物へ変えていた。人狼と化したミラードは味方さえ襲い始め、近衛騎士団は混乱に陥る。匠は探査スキルで胸部に核が存在することを見抜き、「核を貫けば元に戻せる可能性がある」とウィラードへ告げ、自ら隙を作る役を引き受ける。ついにフィルモア王国の命運を懸けた最後の決戦が幕を開ける。
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【85話 悪意は去る。そして……。】
人狼と化したミラードは理性を失い暴れ続けるが、匠は探査スキルで胸部に核があることを見抜き、ウィラードの一撃で核を破壊させる。しかし狂気だけは消えず、最後は匠が自らミラードを討ち果たした。さらにミラードが放った使い魔からラインハルトを救い、駆け付けたメアリーは思わず彼を庇ったことで恋心を周囲に知られてしまう。その場へ現れたパパ・ヤーガは戦後処理を進めるよう促し、ウィラードは逃亡した貴族の爵位停止を命じて国王代理として復興に着手する。一方、魔王軍は瓦礫の撤去を手伝い、復興を終えると静かに魔人族領へ帰還した。
その夜、フィルモア城では慰労会が開かれ、パパ・ヤーガの魔法で騎士たちの疲れや汚れも癒やされる。代理国王となったウィラードは、匠が率いる七魔神を正式に迎え入れ、敵味方を超えた和やかな宴が始まる。匠と魔王レオンの関係に驚く一同の前では、メアリーとラインハルトの恋模様が話題となり、大広間は久しぶりに笑顔と笑い声に包まれた。こうしてフィルモアを襲った戦乱は終結し、新たな時代への第一歩が静かに踏み出される。
コメント
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あおいです🌷 第79話〜85話のあらすじ、拝読しました。ケルベロスとの戦いから匠と華奈の再会、ミラード王の末路まで、怒涛の展開でしたね。特に匠と華奈が涙の再会を果たす場面は胸が熱くなりました。「偽装結婚」というラインハルトの告白にも驚きましたが、お互いを想う気持ちが伝わってきて切なかったです。最後の宴のシーンで笑顔が戻ってきて、ほっとしました。耀聖さん、本当に面白かったです!