※この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関係ありません。
幕間「ある役者の独白その1」
役者って、疲れる。
この場合の役者っていうのは、舞台に立ってるとか、カメラの前に立ってるとか、そういう意味じゃないの。
常日頃、他人と接するときの自分。
本音を隠して、生活しやすいように振る舞う自分。
少しも気を抜けないんだから、舞台に立ってなくても、結局普段も役者のままなのだ。
だから、疲れる。
赤の他人が望む姿を演じるって、本当にほんとうに疲れるの。
ぶっちゃけてしまうと、人に好かれるように振る舞うこと自体は、とってもカンタン。
ある程度の想像力と、それを行動に起こす気力があれば、誰にでもできると思う。
でもできるからって、疲れないわけじゃないの。
はー。
自分がラクだと思うキャラを演じてるだけなんだけど……今回みたいな厄介事に巻き込まれるのは勘弁してもら******
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