「それなら、俺の買い物付き合ってよ…」
「別に、良いけど…」
阿部に言われて、首を傾げる
これは、渡辺の無意識の行動の様で…
何度、見ても可愛く見える
「……!」
しかし今日は、翔太専用の強固な見張りが隣にいる為…
阿部は一切顔には出さず…運転する事に集中した
「到着です」
車が着いた場所は、小さな木造の建物だった
「阿部ちゃん…ここ何処?」
流石に不安になって聞いてみると
「ここは、この辺りの農家の人達が自分の家で採れた…野菜や果物、自分で釣った川魚や…手作りのお惣菜何かを持ち寄って…自分達の手売りで売ってる直売所だよ」
そう言われてみれば…ここには若者も少なく
自分達を見ても…スマホで撮影したり、騒ぎ出す輩も居ない
「たまには、こういう…ゆったりした所も良いでしょ」
周りを見回して見ると、何処も自然に溢れて空気も美味しい…
「なんか、凄いねぇ…」
すっかり大都会の雑踏の中の店に、連れて行かれると思っていたら…
こんな場所で、驚いた
「阿部ちゃんにしては、意外だよね…」
車を降りて、辺りをキョロキョロ見回すと
目に優しい緑が溢れる…
「たまたま知り合いに、教えてもらってさ…。2人共、最近忙しそうだし…たまには息抜きしてほしくって…」
他人事の様に言うが、阿部は阿部で相当忙しいはずで…
なのに、ここまで1人で運転して俺達をここに連れて来てくれた
「阿部ちゃん、最高。ありがとう」
渡辺が嬉しそうに、駆け寄ると
「ゴホンッ…!」
ワザと咳払いして、見張りが反応
「翔太に喜んでもらえて、良かったよ」
阿部と渡辺が苦笑いして
早速3人は店に入る…
やはり有名人の3人の登場に…少々騒つきはしたが、それだけで
後は、普通に受け入れられた
「あんた達、良い男だねぇ〜」
自分達を知らない人達に、親しげに声を掛けられ…試食をもらう
「美味っ!」
渡辺のお決まりの感想が飛び出して…和気藹々と買い物が進む
いつの間にか…料理が得意な宮舘は、新鮮な取り立て野菜や果物に夢中になり…
農家の人達に、お惣菜の作り方やコツを聞いていた
コメント
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このまま穏やかに済むはずはないかと・・どう話が動きだすのだろうか😅😅

💚💙もいいんだよね〜笑 こういう穏やか系も良いですね😌