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サイド マオ
「警備会社ですから、あたくしの家を直接襲うのは難しいと思いますわ」
「でも、計画はいくらあっても足りないよ……!だから、ね!家の見取り図とか書いてくれてありがとう……!」
机目一杯使って広げられている、ユメの家と会社、そして地域の地図。そこにレンは次々に罠の案を書いていく。
タエも素早く手を動かして計算を進めている。
「ユメちゃん、移植手術の日にちって分かる?」
「さっき兄が言っておりましたわ!二週間後でしてよ!」
二週間後か……。
「もしかしたら、ルネが病院に行く瞬間を狙った方がいいんじゃない?」
「うん、私もそう思う……!」
キリがタエと同じ事を考えていたようだ。
「具体的には、どうするつもりだ?!」
「ユメお姉ちゃんのお兄さんの体調も心配だよ!」
「……きっと、妹は兄と同じ血液型ではなかったから、あたくしを捜していたんですわ」
なるほど……。本当にユメの父親は腐っているな。
「トキ。お前の顔の広さを使って、頼みたいことがある」
俺は、トキにある提案をした。
「…………分かりました。じゃあ、僕とマオさんは、団長さんたちと別行動ですね。キリさんの烏も使うんですか?」
「ああ。そういうことになるな」
この作戦が、間に合えば最高だが……これは諸刃の剣だ。一か八かの賭けに余り人手を裂けたくない。
「だーかーらー!ここが絶対通らなきゃいけないから、何か仕掛けるならこの大通りなんですよ!」
「あのね!こんな人目がある場所で動いても、直ぐに警察や警備員呼ばれるのがオチよ!」
「れ、レンくん、アミさん、お、落ち着いて……!」
ものすごく賑やかだな。この緊張感が皆無なところは、いつまでたっても変わりそうにないな。
「今回俺は役に立たなさそうっすから、ちょっとルネって人見てくるっすねー」
そう言って立ち上がったのは、リオだ。
「兄の情報では、この部屋で泊まるそうですけど……」
「心配無用っす。単独行動なら、なんとかなると思うっすから」
そう言って、リオはニヤリと笑って見せた。