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桜の花が堕ちるまで

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桜の花が堕ちるまで

16 - Episode V③

♥

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2025年03月12日

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︎︎⚠︎︎注意⚠︎︎

・ご本人様方には一切関係がない

・捏造、妄想要素が激しい可能性あり

・特徴を捉えきれていない部分が多々あり

・恋愛要素が今後恐らくきっとほぼない

・868のBOSSたちがロスサントスに入国する以前の物語

・投稿頻度がノロマかつ不定期


───────────────────




こんにちは!

今回、会話が多くなってしまったので、誰が誰だか分かりずらいかもしれません。申し訳ないです;;





いってらっしゃいませ〜






「刃弐、なんで今ニヤついてた?」

「……気のせいじゃない?」

(なんで見てんだよこの人。)

「いやいや絶対笑ってましたやん。」

「こっち見んなよ音鳴。」

「音鳴”さん”な?大分先輩やでこちとら。」


よりにもよっていちばん見られたくない人に本音を匂わせてしまった。動揺を隠すようにため息をこぼし、それ以降は適当に返事をする。ふと、少し離れた所に赤髪の少年がぽつんと立っていることに気づく。音鳴さんと俺が考えていたことはどうやら同じだったようで、ほぼ同時に彼の元へ近寄っていった。




表の駐車場に出て説明を聞いている中、俺は1人ぼけーっとしていた。

(あの感じ、俺のこと覚えてないんかな〜。)

成瀬さんと特に話すことのないまま、パトカーの管理についての説明・試乗しようの会へと移ったところである。俺の中では、どうにか話しかけたいという気持ちと、車好きによるパトカーへの興味関心がせめぎ合っていた。そんな時、誰かのか細い悲鳴が聞こえる。我に返って声のする方へ焦点を合わせると、牢王くんがパトカーの下敷きになっていた。近くにいたヨージローさんや音鳴さんがパトカーを退かし、何とか救出されているのを見届けホッとする。近くに成瀬さんがいることにも気づかずに。


「刃弐くん。」

「ア、はい…。」

「はは(笑)説教はもうしないよ。てかアタシのこと覚えてる?」

「も、もちろん覚えてるっす。」

「おぉ〜覚えてんだよ。てか何年ぶりだ?また会えて本当に嬉しいよ〜。」

「俺も!また2人と一緒に出来るなんて…マジ楽しみっす。」

「いいねぇ!多分大型の対応ばっかでキツイかもだけど、いっぱい楽しもう〜。」


あと下の名前でいいぞ、という許可まで貰い心置きなくパトカーの試乗をしに行く。久しぶりの運転とパトカーの性能などに胸を躍らせ、あっという間に試乗を終えてしまった。続いて、ヨージローさんが運転するヘリに全員が乗りロスヨントスの観光、つまり街全体の位置・名称の把握をすることになった。呑気に全て回っている時間はないため、もちろん省略かつスピーディに行われる。

(名称、全部覚えられるかな〜。)

と真面目に座学をしていると、警察署に戻るためヨージローさんが機体を傾け旋回した。そこまで急ではなかったのだが、隣に乗っていた牢王くんがいつの間にか視界から居なくなっている。そして、彼のダウン通知とともに宝石店での強盗が通知された。不憫な新人と急な犯罪の対応が被ってしまい、タコさんとヨージローさんの会話が飛び交う。


「よし、芹沢と刃弐くんと俺で宝石店強盗の対応ね。一旦全員警察署で下ろすから、2人はパトカー持って現地までよろしく。」

「「了解。」です。」

「アタシたちは牢王くん連れて病院へGO。」

「うっす〜。」




先程教えてもらったようにパトカーを出し、初めての事件対応に緊張しながら現場へ急行する。芹沢さんより少し遅れて現着すると、既に犯人との交渉中だった。そして、条件は3分間アタック禁止で、上空にはヘリのヨージローさんが待機している。

(俺は体験、無理はしない…。)

いつだか言われたタコさんからの言葉を思い出していると、犯人の合図が聞こえ初めてのチェイスがスタートした。


『高級住宅入るよ〜。』

『刃弐くんいいよ、そのまま芹沢に着いて行って。』

『そこのBAR前右曲がった、刃弐くんそのまま真っ直ぐ行くと反対側…ナイス。そうそうそこで待ち伏せしよう。』

『あ、2人共ちょっと待って。』


ゆるゆると繋いでいたヨージローさんの無線報告と指示が、この一声によりピタリと止まる。俺らパトカー組もそれに従いブレーキをかけ、次の指示を待った。すると、後ろからさっきとは別の不審な車が近づいていきなり発砲してきた。


『一旦真っ直ぐ行ってそこ抜けて!屋上取られてるし複数人に包囲されてる。』


どうやら宝石店の犯人は応援を呼び、俺らを狭い路地まで誘き寄せて袋叩きにしようとしたらしい。しかし、サーマルによって事前に気づくことが出来たため、一時撤退の判断が出来た。俺と芹沢さんで周囲を走りながら、ヨージローさんが相手の配置を把握する時間を稼ぐ。


『えっとね、手前の建物屋上1人だから俺と芹沢でやろう。刃弐くんは援護お願い。』

『オケ〜。』

『了解です。』

(ヨージローさんヘリから降りるのか、奥の犯人に撃たれそうだからそれを見張っておこう。)


自分の周囲を警戒しつつ、斜線を通せる離れた所で待機する。そこで見たものは驚くべき2人の連携だった。ヘリから降りて撃ち下ろすと思われたヨージローさんは、ヘリに乗ったまま犯人をブレードキルしたり芹沢さんが撃ちやすくなるようヘイトを買ったりしている。一方芹沢さんはその意図を汲み取った上で、正確なエイムと絶妙な間合いでの撃ち合いをこなしている。多くの犯罪を対応しているからこその連携と技術を前に、初めて慄いてしまった。ふと芹沢さんの裏を取ろうとしていた犯人を見つけ、どうにかダウンさせる。俺がやったのはそのたった1人だけだった。気づけば倍以上の犯人グループを制圧し終えており、ヨージローさんの護送しよう、という無線が聞こえてきた。


『オレのパトカーパンクしてる。護送出来ないカモ。』

『あ〜OK。じゃあ芹沢それインパウンドして、刃弐くんパトカー持ってこれる?』

『はい、行きます。』

『犯人乗せれるだけ乗せて〜。そのまま刃弐くんの運転で帰ろう。』


芹沢さんが犯人2人を後部座席に放り、助手席に座る。警察署へのルートをカーナビで設定し走っていると、明らかに付けられていることに気づく。どうやら俺らが護送中の犯人を助けに来たらしい。


『レダー、オレたちさっきの犯人の仲間に追われてル。』

『おっけ、一旦そっち戻るわ。』


「これアタック来るカモだから、いつでも避けれるようにした方がイイ。」

「OKです。」

「後ろ結構距離あるから大丈夫、前だけ見テ。」

「はい。」

(直線の所はニトロ使って…街中だし曲がりまくればちぎれそうだな。)


地図が頭に入っていないため少し運転はおぼつかないが、途中合流したヨージローさんのおかげでどうにかカバーしてもらう。犯人の車が2台、3台と増えて行きどんだけ来んだよ、と心の中でツッコんだ。もうすぐ警察署に着くという所で、対面から犯人の車が走ってくる。4台目のその車はこちらに狙いを定め、猛スピードで走って来ていた。


「どんだけ来んだヨ〜(笑)君、あそこのジャンプ台やってみる?」

「ジャンプ台?どこっすか。」

「あの坂をジャンプ台みたいにすんノ。」

「OKっす、やってみます。」

(なるほど、ここ飛べば直で警察署に行けんのか。こういうの至る所にあるんだろうな〜。)


芹沢さんに言われた通り、程よく勢いをつけて飛んでみる。急カーブしてジャンプ台に向かったからか、後ろで車同士のぶつかる音が聞こえた。

(車体制御の根本は同じだろ。)

そんな自分の感覚を信じハンドリングに徹した結果、無事着地を成功させることが出来た。今思えば新人に対して無理難題だったが、自分のスキルを試すには良い機会だった。


「おぉ〜ナイス!やるネ。」

「行けた、っすね。」

「銃も撃てて車も出来んダ。チーター?」

「いや(笑)車は普通に好きなだけっす。」

「ふーん。」

「大丈夫かァ〜〜!!」


芹沢さんからの褒め言葉(?)を受け取りきる前に、タコさんが駆け付けてくれた。犯人2人を無事受け渡し、さっきまでの緊張と不安が手汗となっていたことに気づく。しかし、それ以上の達成感と楽しさが俺を昂らせたのだった。

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