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あの嫌な予感がこんなにも早く起こるなんて…
最悪だ…イヤだ、イヤだ、イヤだ…
もしあの時に戻れるならやり直したい…
冠番組の収録で久々に9人が揃う日
なかなか全員が揃う機会が少なく
いつもこの日を利用して
レコーディングやライブなんかの
打ち合わせも行っている
今日も次のシングルの打ち合わせのため
空いてる部屋を借りてみんなで集まる
すると佐久間くんが声を発した
佐 「みんなに報告がありまーすっ!!」
向 「なんや〜さっくん笑」
深 「報告って何?わら」
佐 「俺っち阿部ちゃんとお付き合いする事になりましたー(>ω<)イエーイ」
渡 「マジっ!?」
舘 「おめでとう🌹」
佐 「阿部ちゃんは俺のだからみんな手ぇ出さないでね(*`・ω・´)キリッ」
阿 「もぅ〜恥ずかしいから(*/ㅅ\*)うぅ…////」
岩 「阿部おめでとう!」
阿 「照ありがとう(. ❛ ᴗ ❛.)」
渡 「はい拍手っ!!」
パチパチ パチパチ
おめでとうーとメンバーみんなが祝福している
俺はいま目の前で起きた現実を
受け入れる事が出来ず
ただただ2人を見つめていた
佐久間くんは阿部ちゃんの肩を抱き寄せ
2人共とても幸せそうな顔をしている
ラ 「めめ…大丈夫?」
目 「…」
ラウールが心配そうに声を掛けてきたけど
言葉が出てこなかった
全然大丈夫じゃない…
正直今すぐこの部屋を飛び出して行きたい
でもそんな事したら
このお祝いムードに水を差してしまう
苦虫を噛み潰しその場にじっと居る事しか出来ずにいた
俺の様子が可怪しい事に気付いた阿部ちゃんが
こちらに近付く
阿 「めめ?顔色悪いけど大丈夫?具合悪かったら言ってね?」
いつもと変わらぬ優しさが今は痛い…
俺の事好きじゃないくせに思わせぶりな事しないでよ
喉の奥まで出かかった言葉を呑み込み
阿部ちゃんに気付かれぬ様
欺瞞な笑顔を貼り付ける
目 「ちょっと寝不足なだけだから大丈夫」
阿 「もしツラかったら言ってね」
目 「うん。ありがと…」
打ち合わせも終わり家路についた
リビングのソファーにどっかりと座り
力なく全身を預ける
何もしたくない…やる気が起きない…
考えたくもないのに
2人の事ばかり思い出してしまう
目 「失恋ってこんなに痛いんだ…ヤダなー…」
素直に自分の気持ちを伝えていたら
何か変わっていたのか?
こんなにも愛してるのにその隣は
俺じゃない…
目 「亮平…」
諦めなきゃ…
愛しい人が幸せなら…
溢れる想いが涙となって
止まる事なく頬を濡らしていく