「おはよ〜…」「おはよ。今日の小テスト勉強した?」
「え゛…小テスト?なにそれ美味しいの?」
「うわ、今朝の俺と同じこと言ってる」
「ぐちつぼ〜、俺にはお前しかいねぇよ…」
「残念だったならっだぁ、俺はそれに気付いて授業で出てたっぽいところを予習しておいたぜ」
「クソ…」
皆、一度はたぶん空想上の生物が存在しているんじゃないかと考えたことがあると思う。
そして、
「あーもう、ゴジ◯くらいのバケモンが学校ぶっ潰してくれねーかな」
だったり、
「それだったら異世界の生物とかにやってほしいわ」
とか、
「UMAみたいな?もうちょっと可愛いのが良いな、ユニコーンとか」
みたいなことも考えたことがあると思う。
実際にはそんなことは起きない。
学校は潰れないし、毎日は延々と続いていく。
そんなことは、もうとっくに知っている。
だから、本当に起きてほしいなんて望んでない。
「ユニコーン…w いや、それくらいだったら自分の能力でやったほうが早くね?」
「確かに。まあでも俺のは破壊より殺人向きだからな〜…」
それでも、この世界では皆が思っているよりはそういう空想に近しい。
「えーでもやっぱさ、サボるのが一番楽なんよな」
「俺も思った。てか普通に生きてる上で能力ってあんま使い道ないんよ」
「それな?移動系能力持ちがガチで羨ましい」
言うても、能力があるとはいえそれを使う敵もいなければ事件が起こるわけでもない。
未確認生物が出現するはずもなく、能力者は基本的に暇と力を持て余している。
はずだった。
ヴァ゛ァ゛ッ…
「…あ?え、何?」
「は?今の何の声…」
振り返れば、そこには”居るはずのない生物”がそこに居て。
「え?何アイツ…青い、…鬼?」
「ちょ、やばいやばいこっち来てるって!」
俺達の”普通の日常”は、何処かへ消えてしまった。
「「ぅ゛わ゛あ゛ぁ゛ぁぁぁっ!!!!」」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!