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「さ、今日は久しぶりにみんなで寝ようか」
ママの一言に、△△が「やった〜!」って飛び跳ねる。
お布団を3人分並べて、久々の川の字。
「じゃあ、真ん中は〜……?」
「わたしーーーっ!!」
「だよねぇ〜」
颯斗がふっと笑いながら、△△の頭をくしゃっと撫でる。
真ん中にちょこんと入った△△の隣に、パパとママがそれぞれ位置につく。
「パパ、て、つないでー?」
「はいよ〜。……でも寝たら離れちゃうかもよ?」
「ねてもはなさないで〜!」
「……重い女の子だな〜〜」
ふざけて言いながらも、指をぎゅっと絡めてあげる颯斗。
ママはその隣でふわっと笑って、△△の背中を軽くトントン。
「今日、パパといっぱい遊んでもらったの?」
「うん!おやつも食べたし、かくれんぼもし たー!」
「わぁ〜…それはママいなくて正解だったな〜」
「え、なんで!」
「おやつ、バレてますけど?」
「……あっ」
「……ふふっ」
小さく肩をすくめる颯斗に、ママがくすくす笑う。
そんなふたりの会話を聞いてた△△が、急にふみやの話をし出す。
「ふみやくんも、いっしょにねたらいいのに」
「……それなぁ」
「ふみやくん、最近忙しいみたいだしね。また遊びに来てくれたらいいね」
「ねぇ、次はよんでいい?」
「うん、絶対呼ぼうね」
トントン、と背中をなでながら、ママが囁くと、△△のまぶたが少しずつ落ちていく。
「パパ……だいすき……」
「……うわ、それ言われたら寝れないんですけど……」
と、小声でぼやきながらも、目尻が下がりきった颯斗。
すぐ隣でそれを見てたママが、クスッと笑う。
「じゃあ、わたしも……だいすき」
「え、ずる。反則だよそれは」
「なにが〜?」
「もっかい言って」
「……やだ、バカじゃないの」
照れて背中を向けるママの腰に、そっと手を回して引き寄せる颯斗。
子供の寝息に包まれて、そっとキスを落とす。
「俺も、だいすき」
そんな風に、三人ぴったり寄り添って、
高尾家の夜は、静かに、ぬくもりに包まれてふけていった――。