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紫苑達の手伝いのおかげで、昨日よりも早く運び終えて、まだ湯気が登っている状態で食べれそうな事に四季は安堵した。
昨日と同じように四季は紫苑達の反対側に座り湯呑みにお茶を注いでいた。そこにおずおずと言った様子で並木度が声をかけてきた。
「…本当に…食べても良いんですか?」
「え…?良いに決まってるだろ?」
聞かれたら質問が意味不明すぎて、なんでと聞き返せば、返ってきたのは予想にもしていなかった答えだった。
「だって…いつも、1日に1回だし…」
「無い時もあった…」
「そういう日は水飲んで耐えてたな……」
「それに…出来立ては、出されたことなど…一度もない…」
頭をもたげて小さく答えた紫苑達。幼い子供の口から語られるべきでは無い話に、これはもっとちゃんと話を聞いて深く知らねばならないと四季は眉を顰める。
それと同時に彼らの家族に呪いでもかけてやろうかと指をパキッと鳴らした。
「…食べて良い」
「毎日3回ご飯は出すし、お腹が空いたらおにぎりでも握ろう」
「我慢なんてしなくて良い、いつでも作ってやる」
「だから、心配しないでちゃんと食べな」
真っ直ぐに伝えた四季の言葉に、嬉しそうに頷いて頬一杯にご飯を詰め咀嚼し味わっている。
その様子を四季は幸せそうに見つめている、またこんな日が、誰かと食卓を囲える日が来るなんて思ってもいなかったから。
成人するまでは、大きくなるまでは全てから護ってやろうと湯呑みを傾けて喉に落ちるお茶を飲み干しながら決意した。
「ごちそうさまでした!」
4人揃って完食してくれた上に、手を合わせて挨拶をしてくれて四季は微笑みを浮かべた。
自分が作ったものを美味しいと食べてくれて、完食してくれることがこれほどまでに嬉しいと四季は知らなかった。
紫苑達がきてから四季は知らないことが増えていき、初めて知れたことも同時に増えていった。
自分の食器を持って台所に向かっている4人の背中を見ながら四季は呆れたように、嘲るように笑った。
(空腹なんて…味わうべきじゃない…)
(飢えは…苦しいからな……)
(なんて、数百年も空腹状態の俺が言ってもな…)
そう思いながら、何も入っていないし上手く巡っていない神力を確かめるために己の細くなった腹に手を乗せた。
そして、再度4人をじっと見つめて小さく溢した…。
「埋めるためには…_____しなきゃなんてな…」
コメント
8件
やばい何しないといけないかわかってしまった気が(( 最高すぎるってぇっ!!!!!! もう続きみるまで寝ません((殴
四季くんが作るご飯美味しそう! 次回も楽しみに待ってます!
やっぱり親たちを…( ᐕ)🔪 う、埋める!?(*⩌⩊⩌)⊹ 今回もめっちゃ面白かったッッ✨ 続き楽しみにしてるね〜!!