テラーノベル
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外はあいにくの雨。
予定されていた撮影が延期になり、思いがけず手に入ったオフの時間。
普段なら各々の部屋にこもることもあるが、今日はなぜか広いリビングに 7人全員が集まっていた。
🐱「あー…お腹空いた。誰か出前頼んでよ」
ソファに寝転び、スマホをいじりながら呟いたのはシュガだ。
やる気なさげな声だが、その足先はリズムを刻んでいる。
🐤「ヒョン、またそれ?さっきお菓子食べてたじゃないですか、」
ジミンが呆れたように笑いながら、
シュガの足元に座り込んでスマホの画面を覗き込む。
🐤「あ、それ僕が昨日見てた動画だ」
なんて言いながら、二人の間でゆるい会話が始まる。
🐹「お腹空いたなら、僕が何か作ろうか?」
キッチンから顔を出したのはジンだ。
その手にはなぜか、どこから持ってきたのか大きな木べらが握られている。
🐻「ジニヒョン!サムギョプサル!サムギョプサルがいい!」
即座に反応したのはテヒョンだ。
窓際で雨を眺めていたはずが、食べ物の話になった途端、目を輝かせてジンのもとへ駆け寄る。
🐨「テヒョナ、今は昼の3時だぞ。重すぎるだろ」
リーダーのナムジュンが、読みかけの本を置いて苦笑いした。
しかし、彼の前にはすでにうっかりこぼしてしまったらしいコーヒーの跡がテーブルに小さく残っている。
🐿「ナムジュナ、本を汚す前にそれを拭け。」
🐿「あと、ジンヒョンに料理をさせるとキッチンが戦場になるから、今日はデリバリーにしよう」
J-HOPEがテキパキと除菌シートをナムジュンに差し出しながら、スマホでアプリを開く。
🐻「ホビヒョン!僕はピザがいい!チーズたっぷりのやつ!」
🐰「えー、僕はチャジャンミョンがいいです」
末っ子のジョングクが、筋トレを中断してプロテインシェイカーを振りながら加わった。
🐹「よし、じゃあ多数決だ!ピザがいい人!」
ジンが木べらを高く掲げると、テヒョンとJ-HOPE、そしてジョングクが勢いよく手を挙げた。
🐱「…ピザなら、コーラも 頼んで」
シュガが寝返りを打ちながらぼそりと付け加える。
結局、メニューはピザとチキンという、彼ららしいわんぱくなセットに決まった。
食事が届くまでの間、リビングはさらに賑やかさを増していく。
ジョングクが突然、最近覚えたというダンスのステップを踏み始めると、それを見たJ-HOPEが
🐿「お、そこはもっとこ うだよ」
と即興のダンスレッスンが始まる。
ジミンはそれを見て笑い転げ、テヒョンはなぜかその横で愛犬の動画を大音量で流し始めた。
🐨「あー…本当にうるさいな、お前達は」
ナムジュンが耳を塞ぐ仕草をしながらも、その表情はとても穏やかだ。
🐹「いいじゃないか。こうやって7人でだらだらできるのが、一番の贅沢なんだから」
ジンがいつの間にか持ってきたポテトチップスをナムジュンの口に放り込む。
🐨「んむっ…ヒョン、まだピザ来ますから..」
🐹「いいんだよ。美味しいものは0カロリー!!」
ジンのいつものジョークに、リビングのあちこちから笑い声が上がる。
シュガもいつの間にか起き上がり、ジョングクが踊る姿を満足そうに眺めている。
外は冷たい雨が降り続いていたが、このリビングの中だけは、春の日差しのような温かさと絶え間ない笑い声に包まれていた。
🐰「あ、ピザ来た!」
ジョングクの鋭い叫び声と共に、玄関へと一斉に駆け出す足音。
世界を熱狂させるスターではない、ただの仲の良い青年たちの、騒がしくも愛おしい午後はまだまだ続いていく_
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