「翔太君、おはよう!今日さ俺ね…」
目黒が渡辺の姿を見つけ、立ち上がって駆け寄って行く
「目黒、おはよう…何どうしたの?」
「良いもの持って来たんだ〜」
そう言って見せたのは一袋のグミ
「あっ、お前これ…新発売のやつじゃん」
「そう!偶然見つけて、翔太君が探してたなぁ〜って思い出したから買って来ました」
「えっ、くれんの?これネットとかにも動画上がってて…入手困難って言われてたのに…お前、良いやつだなぁ〜」
嬉しそうに笑った渡辺は、目黒を引き寄せハグをする
このグミは最近ネットから火が付き、何処も品切れ状態に…
シャクシャクとした噛み心地が良いと…ASMRを専門に扱っているYouTubeも、これを食べて盛り上がっている
ネットを好んで良く見る渡辺としては、一度食べてみたいと思っていた代物だ
「ねぇ、食べてみてよ」
「えっ、今?」
「音聞きたい」
「それじゃあ…」
そう言って、袋の中からグミを取り出し
「あっ、意外と硬い…」
「どれ?本当だ…」
指で摘んで盛り上がり
それを口に含んだ渡辺の顔の側に耳を近づけ…目黒は目を閉じて、その咀嚼音を聞く
本日、丸一日9人一緒の仕事が続いたので…
他のメンバー達は、否が応でもそんな光景を目にする事となる
「ねぇ翔太君、お昼行こうよ」
昼になればまた声を掛け
目黒のアピールが日に日に激しくなり、気付けばいつも横に居る…
皆んな、いつもと何か違うと感じ始めていた
しかし当の本人である渡辺は、自分の事には鈍感で全く何も気がついていない…
「昼飯かぁ…麺が良いな、麺!」
「麺?ラーメンとか…」
「Uberで良い店無いの?」
「ん〜ちょっと待って…ほら、ここは?」
一緒に目黒のスマホ画面を覗き込み、肩を寄せ合って話し込んでいる2人
「………」
どんな様子をジッと見つめていた岩本は…目黒に一言、言いたいと椅子を引いて立ち上がる
「ちょっ…照!」
それを深澤が慌てて止め、自分が何とか上手く聞き出してくるからと…肩を押して座らせた
その時、ちょうど渡辺が飲み物を買ってくると言って席を立ち… 1人になった目黒は、スマホで店を探している
「なぁ目黒」
深澤よりも先に目黒に声を掛けたのは、その一部始終を見ていた宮舘涼太…
岩本と深澤は、その様子を固唾を飲んで見守った
「今夜、良かったら2人でメシ行かない?」
珍しい宮舘からの食事の誘いに、一瞬目黒は戸惑ったが
「行きたいです」
笑顔でそれを了承した
その後、2人はしばらく言葉を交わし…渡辺が戻って来たタイミングで話を終える
「………」
流れるような、さりげないやりとりに…岩本が素直に驚いている
先を越され出鼻を挫かれた状態の深澤も、もう一度椅子に座り直した
コメント
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ああん、舘が間に入っちゃうのかあ🥺やきもちひーくん見たいなあ🤣🤣