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紳士失格

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紳士失格

20 - 20話 徹夜に沁みる気持ち

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2023年07月11日

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20話 徹夜に沁みる気持ち

 一瞬の沈黙の後、俺は鞄を掴んで立ち上がった。

「とにかく会社に戻る」

「私も行きます……!」

「え……」

「このまま帰れません。見せてもらわないと、どこが規格外だったのかわかりませんし」

 言うが早いか小林も立ち上がり、伝票を掴んでレジに向かった。

 なにか言おうとしたが、今は小林がいてくれたほうがいいに決まっている。

 黙って小林の後に続き、会社に戻ると、急いでパソコンを起動させた。

 仕様書を確認していると、小林が口を挟む。

「おとといPDFで送った仕様書も出してください」

「え?」

「メールに添付したやつです!」

「あぁ」

 印刷したものを使っていたが、探しても見当たらない。

「もう一度印刷するから待って」

「それなら、その間にプログラム見せてください」

 ただならない俺たちの様子に、まわりから「トラブルだな」という同情*************************

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