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丈一郎×○○
✈️
機長さんの話によると、今日は風が強いらしいから、機体は揺れるかもしれないらしい。でも、自分や副機長やCAを、特にチーフCAを信頼して欲しい、ってめっちゃカッコイイこと言ってた。きっとイケおじなんやろうなって感じの声してた。
「お飲み物、え」
丈「え?え、もしかして○○ちゃん?」
「うん、、丈一郎くん、だよね」
丈「そう!久しぶりやな!」
「久しぶり、、え、びっくりした、」
後「○○さん?」
「あ、ごめんね。お飲み物何がよろしいですか?」
丈「じゃあ、りんごジュースで。」
後「かしこまりました」
丈「ごめんな、仕事中やったのに。邪魔したな」
「ううん、こちらこそごめんね、休暇中?なのに。」
丈「あのさ、この後仕事ある?」
「向こうに着いたら少し仕事して、その後は何も無いけど、、」
丈「じゃあさ、終わったらこれに連絡してあげて」
そう言って紙を渡される。
「電話番号?誰の、」
丈「掛けたら分かる。」
「分かった、」
後「こちらりんごジュースです」
丈「ありがとうございます」
丈Side
小中高同じだった子が、夢だったCAさんになってた。同級生の夢が叶ってるのを間近で見て、心が温かくなった。仕事をしてる○○ちゃんは、イキイキしてて、キラキラしてる。
「紙コップ回収します。」
丈「お願いします」
「はい。」
ふわっと笑う。変わってないな。
機体が揺れるかもしれない領域が近づいてきたらしく、シートベルトを着用するようアナウンスがされた。○○ちゃんの声で。英語もペラペラでカッコええなって思った。
それからしばらくして、機体が少し大きく揺れ、小さく揺れ、少し大きめに揺れ、を繰り返していた。
🧒「わーん!!」
あ、男の子が泣いてる、4歳くらい?揺れてんのが怖いんかな。。
その泣き声につられるように他の小さい子の泣き声も響く。 隣に居た子も泣き出しちゃって。お母さんが必死になだめてるけど全然泣き止まない。その時、
「こんにちは。何ちゃんかな。」
👧🏻「わーん!!」
母「柚です、」
「柚ちゃん。ねぇ柚ちゃん。あそこの窓見えるかな。」
そう○○ちゃんが言うと、柚ちゃんも泣き止み、窓を見る。
「柚ちゃん今お雲の中にいるんだよ〜?」
👧🏻「雲の中にいるの?」
「そう!雲がモクモクしてるからちょっと通るのが難しいんだ。柚ちゃんも、狭いところを通るときに少し苦しいな〜、ってなるでしょ?」
👧🏻「なる!」
「でしょ?それを機長さんが通らせてくださいって頑張ってるの。だから、機長さんを応援してくれるかな?」
👧🏻「する!!きちょーさん頑張れー!」
「うん!ありがとう!」
柚ちゃんは、もう泣く気配は無くて。○○ちゃんはお母さんにお礼を言われながら“チーフ、こっちもすみません、”と言われ次の子の対応に向かっていた。
丈「頼もしすぎるやろ、w」
チーフCAって○○ちゃんやったんや。。機長さんが、信頼して欲しいって言っていた理由が十分に分かる出来事だった。
○○Side
「えーっと、、」
丈一郎くんからもらった紙に書いてある番号に電話する。
?「あ、終わった?」
「え、丈一郎くん?」
丈「今どこおる?」
「今空港、、」
丈「そうなん?じゃあ▫▫出口まで来れる?」
「え?分かった、」
言われるがまま▫▫出口まで行くと、車が横付けしてきて。窓が開いて声をかけてきたのは丈一郎くんだった。
丈「助手席って言いたいとこやけど誰が見とるか分からんから後ろの席でもいい?」
「あ、うん」
丈「○○ちゃんカッコよかったわ。小さい子の対応。」
「え?あぁ、ありがとう。たまにあるからね。小さいお子さんが泣いちゃうの。 」
丈「それで、やっぱ好きやな〜って思った。」
「え?」
丈「実は、後悔してる。昔から好きやったのに何で告白せぇへんかったんやろって。」
「え、でも、」
丈「レンタカーでしかも席前後で告白とか超ダサいけど、聞いて欲しい。○○ちゃんのこと好き。ちゃんとしたデートは出来んかもしれん。お家デートばかりになってしまうかもしれん。せやけど、付き合って欲しい。」
「…私でよければ、」
丈「ほんま?」
「うん!私も好きだよ」
丈「うわっ、最高や、」
丈「今日ホテルどこ?」
「え?CA皆同じところ」
丈「それじゃああかんか、」
「?」
丈「今日のところはお預けやな」
横顔が狼に見えたのは、気のせい、でしょうか_
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