テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
桃ーside
桃「しにたい、」
そう、ある日に彼に相談した。この時は鬱病とも分かっていなかったから気軽にあまり言える言葉ではなかっただろうに彼は優しく答えてくれた。
青「そっか、」
青「別にないこがそう思うなら否定はせんよ」
青「でもな、一つ約束してほしいねん」
桃「?」
正直、戸惑った。どうせいつまでには死なないで、とかそういうのかと鬱状態も相まってどんどん悪い思考に進んでいった。
青「死ぬならさ、ちゃんと俺の隣な!」
桃「ふふっwわかってるよ」
青「何笑ってんねん!こっちは本気や!」
桃「そーだよね、ありがとう」
桃「ほら、やくそく!」
まろは本当に心配性で俺をどこまでも愛してくれて、素直に受け止めてくれた。
ねぇ、まろはわかるかな?俺が飛び降りようとした時の星空。ちゃんと分かってくれたかな?あの時はちゃんと空が青かったよね、だからまろの隣にって意味。あの時はアルビレオが出てたよね、アルビレオの意味は「相手に尽くす」だから、アルビレオのよく見える月は12月と1月だから俺達の誕生日。ほら、まろの隣でしょ?俺、ちゃんと約束守ったよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あれから、数時間が経った。俺の気持ちはずっと「死にたい」でいっぱいで何も頭に入って来なかった。でも、お医者さんが言うには俺が助かったのは偶然じゃなくて助けてくれた人がいたって言っていたのを思い出した。そして、点滴を変えに来た看護師さんに聞いた。
桃「あの、俺を助けてくれた人ってここ、います?」
看護師「あぁ!気になりますか?」
桃「はい、まだ気持ちが整っていなくてもお礼がしたくて」
看護師「それなら!D堂の5号室にいると思います。」
桃「わかりました、ありがとうございます。」
一番遠いD堂まで足を動かす。何故か、俺の大切な人がいる気がして、愛してくれる気がして少しつまづきながら歩く。けど、どうしても心がどきどきしちゃってなかなかノックをすることが出来なかった。そうしているうちに、病室から俺が大好きな曲がドアを通して聴こえてきた。少し彼の事を思い出す。
青「ないこ、この曲、好きやんな?」
ピアノに向かって手を動かしながら俺に話しかけてくれた。
桃「うん!俺好き」
どれだけ好きでも彼が弾いてくれる音だったら格別に大好きだった。
桃「これ、まろのおと」
そう直感的に思い、ドアを期待を心にしまってドアをノックする。
青「ど、ぞ」
ピアノを止めて、声を出してくれた。少し掠れた声でも俺の大好きな声だった。すぐに勢いよくドアを開けた。
青「だれですか?」
一瞬心が縛られたように苦しくなった。でも、声を掛けねばと勇気を出して声を出す。
桃「まろ?」
青「なぁこ?そこいるの?」
涙を溜めて俺の名前を呼んでくれる彼、不安にさせないよう彼の手を握る。
桃「そうだよ、ないこ」
青「ほんとだぁ、ないこだぁ ポロポロ」
俺の手を強く握りしめてそう呟く彼、そうしていると横目に診断書が目に入る。
桃「ねぇ、まろそこの診断書読んでいい?」
青「…いいよ、」
少しためらいながらも許可してくれる。けど、思っていたよりも結果は悲惨な物だった。結果は重度の鬱病とPTSD、そして事故による強打視覚障害だった。
桃「ねぇ、まろ、これずっとかくしてたの?」
自分でもあまり信じられないままに震えた声でそう問いかける。
青「…そうやでw」
少し微笑んで言ってくれる君に心が痛んだ。
桃「ねぇ、じゃあこれって俺を助けたせいで!」
桃「俺が自殺行為なんかしたせいで!」
青「ないこのせいじゃないで。俺がただ、助けたかっただけ」
そう優しい嘘を吐く彼。俺の目から涙が滴り落ちる
青「ほらほら、泣かんといて」
青「俺はないこの笑った顔が見たいで」
そう頭を慣れた手つきで撫でながらそう言ってくれる。
青「あと、この事はみんなにはまだ内緒にしてくれるか?」
そっと唇に手を当てて忠告する彼、
桃「わかった!」
あぁ、神様、俺はこの人をずっと愛し続けます。そして笑顔を見せてくれるよう努力致します。
笑顔で、みんなで、笑い合える未来を作りあげて見せます。どうか見守っていてください。
コメント
10件
あの!普通に申し訳ないんですけど今書いてた8話のデータが全部吹っ飛びました\(^o^)/なのであの「双子」と「優先順位」どっちが見たいか教えてください〜