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〜 side ミラン 〜
今日は朝から忙しい
泥棒稼業は下準備が大変なんだよね
午後になり、揃わない材料のリストを眺めつつ一度家に戻った
少しすると家の呼び鈴が鳴った
「はーい」
「‥‥‥‥」
無言で立っていたのはロウ君だった
私は嬉しくて招き入れようと腕を掴んだのに、やんわりと手を離される
「入らないんですか?」
「‥‥いい、ここで。少し聞きたい事があって来たんだ」
「何ですか?」
「お前‥‥俺に何か隠してる事ある?」
「え?隠し事ですか?‥‥急に言われましても‥‥」
「この前警察署に来た時何かしたか?」
「この前行ったのはロウ君に会いたいだけだったから‥‥それだけですけど?」
「何か‥‥持ち出ししてないか?」
「何かって‥‥何を?‥‥ってか、何でロウ君今日は私服なんですか?」
「今日は非番なんだ。で、どうなん?何もやってないのか?」
「その日は本当にロウ君に会いたかっただけですけど‥‥何かありましたか?」
「いや、なら良いんだ」
そのまま振り返り帰ろうとするロウ君
「ロウ君‥‥私達って何の関係もないんですか?」
「‥‥無いね」
「嫌ですよ!だって私達‥‥」
「終わった事だ」
「‥‥終わらせません」
「俺に警察辞めろって?‥‥無理だよ」
「だからみんなに‥‥獅子堂さんには見られちゃったけど、内緒にしておけば‥‥」
「‥‥お前、俺の事分かってないな」
静かに扉が閉めらる
分かってます
真っ直ぐ真面目なロウ君の事
それでも諦められないんです
翌日
ナイトクラブ前で私達は犯罪の準備をしていた
「ミランさん!あと少しで行けそうだから店の上に行ける?」
「分かりましたー。じゃあヘリで上がってますね」
駐車場内に停めていたヘリに乗り込もうとすると、向かいのコンビニから声をかけられた
「ミランじゃない?」
「あ、神田さん」
「この前はお前のせいで大変だったんだぞ」
「‥‥この前ですか?」
「ミランってあの時署から何かパクったか?」
「いいえ?何も‥‥」
あれ?
これロウ君も同じ事言ってた
「なら良いけど、俺達あの日署から物が紛失したのとお前が1人でうろちょろしたお陰で謹慎食らったんだからな」
「え⁈そうなんですか!それはごめんなさい」
「まったく、ロウにも謝っとけよ」
「え⁈ロウ君も?」
だから昨日私服だったのか
私は何をしてもロウ君を困らせてばかりだ