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不破side


「ふわっちのことが好きだから」


え?




明那が俺のことを、好き?




そんなの、嘘だよ、



「嘘、でしょ…」

きっと俺を慰めるために嘘をついているんだ



「!…嘘なんかじゃないよ」

「俺は本当にふわっちのことが好きだよ」



俺は咄嗟に

抱きしめてくれている明那を引き剥がす




「嘘、だよぉ…」


「嘘じゃない!」



違うよ

違う

今の俺を好きな人なんているはずない

だって、だって


今の俺は汚いから



汚れてしまった

荒んでしまった

体も心も傷だらけ

こんな俺は明那とは不釣り合いで

明那はもっと

素敵な人と恋愛をしてほしい



だから言わなくちゃ

俺は好きじゃないって

明那が他の人のところへいけるよう

頑張って言わなくちゃ


明那は真っ直ぐとこちらを見てくる


「お、俺は…」

「あ、あきなのこと…」

嫌いだって、好きじゃないって、

「お、おれは、明那のことな、なんて」

















「す、き」



「だい、すき」



大好きだよ…

これまでいじめに耐えてこられたのも

全部明那がいてくれたおかげで

明那がいなかったらきっと生きてこれなかったくらい

それくらい大好きだよ



「でも、でもぉ…」

「ぉ、俺は、きたッ、汚いから…」

ほんとはダメなのに

思いを伝えちゃダメなのに…

「汚され、ちゃって…もう、俺は…」

「あ、あきなのとなりに、なんて…」


いれる資格がない


「ふわっち。」


明那はもう一回俺を抱きしめてくれた


「俺はねどんな姿のふわっちも大好きだよ」


「元気な姿も、へこんでる姿も、悲しんでる姿も喜んでる姿も、全部が愛おしくて大好きだよ」


「!…本当…?」

「で、でも気持ち悪いって、置き手紙があって…俺のこと、き、嫌いになったんじゃないの?」


「置き手紙?何それ」

「それにふわっちを気持ちが悪いなんておもったことはない。いじめを受けてるって知った時もふわっちを助けたいってそれだけだった」


そっか。

明那はずっと俺のことを思ってくれていたんだ


「ふわっち、大好きだよ」


「グスッ、うっ…」


瞬間俺は明那の肩で泣いた

声をあげて大きく泣いた


これまでのこと、明那の気持ち

その全てがこの瞬間に降り注いできた


明那は黙って俺の背中を撫でてくれている


そして少しずついじめのことを話していった


「明那、に気持ちを伝えようって、思って」

「でもその日から、標的になっちゃって、」


「!…」


「ない噂を…たてられて、」

「さい、さいっしょは蹴られるとか暴力で、」


「うん。」


「そしたら、かっカッターで、グスッ切られて、」


「…うん。」


「誰も助けて、くれなくて」

「みんな加担するように、なって」


「…うん」


「そ、それでき、今日みたいな、俺、襲われ…て」

「やめてって、ぬ、ぬいてって言ってもっ、グスやめてくれなくて」

「こわ、怖かった」


「もう、しんで、しまおうってッ、思った。」


味方が誰もいない恐怖

みんな俺から離れて行く

その感覚が今でも消えない

ずっと残り続けている


「そっか…」


明那は真実を知った時

小さく震えていた


怒りなのか、悲しみなのか

わからなかったけれど


それでもこんなにも親身に話を聞いてくれる人がいてくれる




そっか




俺は1人じゃなかったんだ





その事実にまた涙が出た












明那side


ふわっちが声をあげて泣いている

きっとずっと我慢してきたんだろう


俺はただ背中をさすることしかできない。


いじめの話をきいて、

こんなにも酷いことをされているなんて知らなくて

カッターとか暴力とか、跡が残るものは

もっと俺が注意深くふわっちのことを見ていれば

気づくことができたし、防げたものなんじゃないかって


思ってしまう


そんな自分やいじめの主犯への怒りで

体が震える



俺は

この目の前で泣いている、愛おしい人を

全力で守ろうと心に誓った







いじめの主犯は2年の女子

ゆるさない絶対に



ふわっちを汚した男も

見てみぬふりしてた人たちも…






許さない

大好きだっただけなのに fw嫌われ

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1,163

コメント

5

ユーザー

初コメ失礼します🙇🏻‍♀️‪‪♡ 最高です…😭😭

ユーザー

まじで書き方もストーリーも だいすきです…​😭 こっからどうなるのでしょうか…

ユーザー

こういう少し過激なの見てニコニコしてる自分にビックリしました。 自分の性癖が歪んでることに気づかせて下さりありがとうございます(゚Д゚ )

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