ゾムさんとしばらく談笑していると
gr「あぁ!ゾムが言っていたa国の幹部の奴か!」
と、グルッペンさんが声を出した
急に声を出したものだから、少しびっくりした
理解できたようで、ようやく警戒が解かれた
なんか、ほのぼのしてんな
tr「話、進めても大丈夫ですか?」
トラゾーさんが遠慮がちに声を掛けてきた
そうだ、まだ、本題じゃない
gr「あぁ、構わない」
少し名残惜しそうに正面に向き直ったグルッペンさんは玩具を我慢した子供のようだった
トラゾーさんがクロノアさんに目で合図を送った
大丈夫だと思っているが、やはり不安だ
kr「我々国さんって、ショッピさんのことを探してましたよね」
少し遠回しに仲間にしたがっていたよねって問いかけている
その様子に、あぁ、やっぱり総統なんだなって思った
gr「そうだ、確かに彼を探していた」
ここは言葉の裏までは理解しているのか、いないのか分からないが無難な回答が返ってきた
kr「彼も、ゾムさんと一緒に居る事を望んでいます、なので、聞きたいことは1つ」
少し、圧を感じた
それを正面から感じているグルッペンさんは倍以上に感じているのかもしれない
kr「ショッピさんを家族に出来ますか?」
???
家族?
頭が混乱した
え、何、どういうこと?
考えても考えても答えは見つからなかった
そんな俺を見かねてか、トラゾーさんが耳打ちをしてきた
tr「我々国は仲間が1番で家族みたいな感じなんです」
「それでですか、ありがとうございます」
つまりだ、仲間に出来るか、信頼出来るかという事だ
スパイかもしれない、こんな奴を
さらに深く考えるのなら、裏切らないかという事
こんな敵かもしれない奴を裏切るなと言うのは証拠があれば無理な話だ(仲間でも無理だろうが)
やっぱりダメなのだろうか
どんどんマイナスな方に思考が傾いていく
gr「もちろんだ」
低く、ハッキリとした言葉が聞こえた
そこには、なんの邪念も無いように思えた
gr「我々が何故ショッピを探していたと思う?」
そこで、今朝の会話を思い出した
『我々国さんは、ずっとショッピさんを引き抜こうとしていたんですよ』
引き抜く、、、為
gr「そんな飽きたから捨てるなんて真似はしない、させない」
その言葉一つ一つがとても重く、心に響いてきた
gr「そのことは、そちらもよく知っているだろう?」
無意識的に、クロノアさんをみやる
その表情は、予定通りといった笑みだった
kr「えぇ、そうですね」
クロノアさんがこちらを見る、そしたら必然的に目が合った
その目は言った通りだったでしょって言っているようだった
それに対して頷いて見せれば、クロノアさんはより1層口角を上げた
kr「では、正式にショッピさんは我々国さんの仲間という事で」
これで、ずっとゾムさんといられる
そう思うと、これからが楽しみになった
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