テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
夜のスタジオ。
リハーサル終わりで、床に座り込む カイ は、タオルで汗を拭きながら天井を見上げてた。
💙「今日の振り、だいぶキツかったな」
と俯きながら呟く。
その隣に、ちょこんと腰を下ろした アロハ が、にこっと笑う。
🩵「だけど、カイくんの最後のターン、めっちゃ綺麗でしたよ!!」
不意に真っ直ぐ褒められて、カイは一瞬言葉に詰まる。
こういうとこ、ずるいんだよ。アロハはいつも。
💙「……ありがと。アロハも、表情とかいい感じだったよ。」
アロハは少し照れたように視線を落として、でもすぐ顔を上げる。
🩵「カイくんにそう言われるの、嬉しいです」
その一言で、胸の奥がじんわり温かくなる。
音のないスタジオで、二人の呼吸だけが静かに重なる。
カイが急に口を開く
💙「なぁアロハ」
🩵「はい?」
💙「無理しないでいいからな。ちゃんと休めよ」
優しく言われたその言葉に、アロハは驚いたように目を見開いてから、ふっと笑う。
🩵「……カイくんもですよ」
それだけで十分だった。
言葉にしないでも、そばにいる安心感が、ちゃんと伝わってる。
夜のスタジオには、まだ少しだけ、二人の余韻が残っていた。
スタジオを出る前、アロハがふと立ち止まった。
🩵「カイくん」
呼ばれて振り返ると、アロハは少し迷うように指先を握ってる。
🩵「今日……一緒に帰ってもいいですか?」
その言い方があまりにも素直で、カイは一瞬だけ目を逸らした。
でもすぐ、いつもの穏やかな笑みを浮かべる。
💙「当たり前。聞くまでもないよ笑」
並んで歩く帰り道。
夜風が涼しくて、でも二人の距離はやけに近い。
💙「最近さ…」
カイがぽつりと言う。
🩵「ん?」
アロハが不思議そうに首を傾げる。
💙「アロハ、無理して笑ってる時あるよね、」
その言葉に、アロハの足が少し止まる。
🩵「え、いや……そんなこと」
💙「そんなことあるよ。俺には分かる」
強い口調じゃないのに、逃げ道のない優しさ。
アロハは小さく息を吐いて、正直に笑った。
🩵「カイくんって、ほんとズルいですね」
💙「なにが?」
🩵「気づかれないようにしてるとこ、全部見てくるとこ」
沈黙。
でも気まずさはなくて、むしろ安心感が広がる。
💙「頼っていいんだからな」
カイは前を見たまま、静かに言った。
💙「一人で抱えなくていい」
アロハは少し考えてから、そっとカイの袖を掴む。
🩵「……じゃあ、今日はこのまま一緒にいさせてください」
その小さな手の感触に、胸がぎゅっとなる。
💙「離れないよ。」
カイは低く、でも確かにそう答えた。
街灯の下、二人の影は自然に重なって、
言葉よりも深い想いだけが、静かにそこにあった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー