それから何週間か経っても、私は凛ちゃんとずっと一緒に遊んでいた。そして必然的に分かってきたんだ。
___凛ちゃんが虐められているってこと。
私は、凛ちゃんを守りたい。助けたい。そんな気持ちでいっぱいだったけど、なにも行動出来ずにいた。
それから3日後、昼休みに、凛ちゃんは屋上に向かっていった。いつも、昼休みか中休みの時に屋上にいってた。最初は何とも思わなかったけど、最近は気になって仕方がない。だから、私は凛ちゃんに言った。
「ねぇ、凛ちゃん?私も屋上行ってもいい?」
凛ちゃんは少し驚いたような顔をしたけど、すぐにいつもの笑顔になって私に言った。
「うん、いいよ。着いてきて」
そして凛ちゃんはまた屋上に向かう。着いていってる間、私達は無言だった。
屋上の扉の前に着いた。凛ちゃんが扉を開ける。すると、聞いた事のない声が聞こえてきた。
「ワンツースリーフォー、ファイブシックスセブンエイトっ」
声の主はそうやって自分で手を叩きながら、カウントをとると、それに合わせ踊り始めた。
正直に言うと、あまりダンスは上手くなかった。
ステップもたどたどしいし、ターンも上手くできてないし…なんなら、ターンの後に転んでるし…
転んでもすぐ立ち上がって、ポーズを決めた。
終わり良ければ全て良し、みたいな雰囲気だ。
いやいや、ぜんっぜん良くないし?!結構派手に転んでたけど大丈夫かあの人?!
凛ちゃんを見ると苦笑いしながらこっちを見て、「先客が居たみたいだね」って呟いた。
いや冷静だな?!まともなやつ居ねぇじゃんここ!!
心の中でツッコミを入れていると、踊ってた人は荷物を持って、汗を拭きながらこっちを向いた。
踊っていた人は目を見開いてこっちを見つめる。
「だ、誰ですか?!?!?!」
そう言われて、凛ちゃんは少し戸惑いながら、応えた。
「誰ですかっていうか…この高校の生徒なんですけど…」
「えっと…どっから見てました…?」
「丁度貴方が踊り始めたぐらいから…」
「ま、マジですか?!」
「マジです」
「うわぁごめんなさいっ!!」
恥ずかしそうに顔を赤らめると、出口から出ようと走ってくる。凛ちゃんはそんな踊っていた人を受け止める。
「すみません、ちょっと聞きたいことがあるんですが…」
凛ちゃんがそう聞いた。
「はい?」
「貴方…わたあめ病だったりします?」
『は?』
〈アトガキ〉
ども!えふです!
またもや新キャラ登場です!キャラ紹介もぜひ見てください!
次の主人公は「踊っていた人」改め「新宮 美玲」です!
お楽しみにー!
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